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日本ソムリエ協会教本「日本」重要ポイント
2016-06-08 Wed 09:07
今回は「日本」の重要ポイントをアップします

この十年、劇的に日本ワインも進歩を遂げ、変化してきており、教本の記述もそれととともに大きく変化しております。

ただ、統計数値に関する箇所は、所々間違いや混乱がみられ、協会に問い合わせてみたところそれらを把握はしているようでした。
日本の場合、輸入果汁などを使っても国産ワインと名乗れたり、生食用ブドウがワインに使われてきたりと、ワイン生産国の常識が通用しないことが多々あるためですが、欧米ワイン生産国のようなワイン法や原産地呼称制度の整備が待たれるところであります。

以下、本年から加わった新たな記述を加味し、試験に出題されそうな重要ポイントをピックアップしてみました


【プロフィール】 P40~

●国土の面積は37百万80万haでほぼドイツと同じ。 

●75%が山間部。

●北は北海道から南は宮崎までワインが造られており、ワイナリーは210軒を超えている。

○北限の北海道名寄は北緯44.1度、南限の鹿児島県曽於郡は31.3度でその差は約13度になる。・・・フランスは北限のシャンパーニュと南限のコルシカ島で約6度の差しかない。

●ワイン造りが始まったのは明治の初めで、歴史の長さは約140年間におよぶ。・・・ブドウ栽培に根ざしたワイン造りが盛んになったのは1980年代になってから。

●ワイナリー数は山梨県が多く、全ワイナリー数の約36%が山梨県に集中。以下、長野県、北海道、山形県、新潟県、大阪府の順に多い。

●ワイン法はないが、任意組織、日本ワイナリー協会の定める「国産ワインに関する基準」という自主基準により、海外原料を使った果実酒も国産ワインと認めており、その割合は国産ワインの4分の3近くを占める。

●ワイナリーが自社で管理する畑のぶどうで造ったワインの比率は50%以下が大半で、100%自社畑産、いわゆるドメーヌは10軒を超えた

●現在稼働している約220軒のワイナリーのうち約80%は年間生産量10万本以下の小規模ワイナリー大手5社で全生産量の約8割を占める。

●都道府県別果実酒製成数量(海外からの原料を含めたワインの生産量)では神奈川県が33.6%と第1位。2位:栃木、3位:山梨、4位:岡山、5位:長野、6位:北海道


【歴史】 P42~43

1874年山田宥教(やまだひろのり)と詫間憲久(たくまのりひさ)が甲府で初めて本格的ワイン生産開始。

1877年には、初めての民間のワイナリー「大日本山梨葡萄酒会社」(現在のシャトー・メルシャン)が設立された。

川上善兵衛は、私財を投げ打ち、日本の風土に適したワインの原料となるブドウをもとめて研究を続け、1927年には、マスカット・ベーリーA、ブラック・クイーンなどを新潟県で開発。

●60年代から80年代になると、東京オリンピック、大阪万博開催など経済の高度成長を追い風に、ワイン生産と消費が拡大、75年には、ワインの消費が甘味果実酒の消費を上回る

80年代頃にはシャルドネやメルロなどのヴィティス・ヴィニフェラ種の本格的な栽培が始まる。


【気候風土】 P43

●ブドウの栽培地帯は、日本全体をみると内陸性気候のところが多いが、北と南で気候は大きく異なる。

●北海道の後志(しりべし)地方は海洋性気候、空知地方は内陸性気候だが、いずれも梅雨がない。

●山形県、長野県、山梨県は内陸性気候の栽培地が多い。


【ワイン法】 P43~45

●酒税法・・・酒類をアルコール度数1度以上の飲料と定義。ワインは「果実酒」に、フォーティファイド・ワインは「甘味果実酒」に含まれる。

<果実酒> 
イ)果実または果実とを原料として発酵させたもの  

ロ)果実または果実とに糖類を加えて発酵させたもの  

ハ)イ、ロにあげる酒類に糖類を発酵させたもの

ニ)イからハまでにあげる酒類にブランデー、アルコールもしくは政令で定めるスピリッツまたは糖類、香味料もしくはを加えたものが、当該ブランデー等を加えた後の酒類のアルコール分の総量の百分の十を超えないものに限る)

<甘味果実酒>
イ)果実または果実およびに糖類を加えて発酵させたもの 

ロ)果実酒の定義で定められているイもしくはロの酒類またはイの酒類に糖類を発酵させたもの

ハ)果実酒の定義で定めているイからハの酒類にブランデー等または糖類、香味料、色素もしくはを加えたもの

ニ)果実酒またはイからハまでの酒類に植物を浸してその成分を浸出させたもの、もしくは薬剤を加えたものまたはこれらの酒類にブランデー等、糖類、、香味料、色素もしくはを加えたもの

●現行の酒税法では、干しブドウや濃縮果汁(濃縮マスト)を使うことも認められ、さらに「」を使うこともできる。

●原料表示については、「国産ぶどう」、「輸入ぶどう」、「国産ぶどう果汁」、「輸入ぶどう果汁」、「輸入ワイン」などと表示する。・・・使用量の多い順に記載。

●国産ブドウ100%のワインならば、国内産地表示、品種表示、年号表示が可能・・・表示には、それぞれ75%以上の使用が条件

○(海外原料の場合は、75%以上であれば品種表示のみ可能

長野県では2003年から「原産地呼称管理制度」を導入。

山梨県甲府市でも、2010年より「甲府市原産地呼称ワイン認証制度」を導入。

2013年、国税庁長官が「山梨」をワインの産地として地理的表示に初めて指定。

○山梨県産ブドウを100%使用。

○品種名表示:甲州・・・100%、それ以外の品種・・・75%以上


【品種】 P45~53

○2010年に「甲州」、13年に「マスカット・ベーリーA」がO.I.V.(国際ぶどう・ぶどう酒機構)のリストに品種として掲載・・・EUに輸出する際に、品種名をボトルに記載できるようになった。

○ヨーロッパ系品種
 ●シャルドネ・・・ヨーロッパ系品種の中で最も栽培面積が広く、受入数量はメルロに次ぎ第2位。
 ●メルロ・・・ヨーロッパ系品種の中で、栽培面積は第2位受入数量は第1位。長野県塩尻市桔梗ヶ原はメルロの産地として名高い。

○ヤマブドウ・・・学名はヴィティス・コワニティ

○甲州種
 ●由来については、僧行基が栽培を広めたという説(大善寺説、718年)と、山梨県の勝沼で雨宮勘解由が広めたという説(雨宮勘解由説、1186年)がある。
 ●ヨーロッパ系品種であるヴィティス・ヴィニフェラのDNAに中国の野生種:ヴィティス・ダヴィーディのDNAが含まれていることが判明。
 ●日本で最もワインに仕込んでいる量が多い品種・・・86%が山梨で仕込まれている・・・甲府盆地東部で集中的に栽培され、甲州市と笛吹市で山梨県で栽培されている甲州の半分以上を占める。
 ●仕立ては棚仕立て、特にX字剪定が多い。 
 ●海外ではドイツのラインガウで2003年より試験栽培開始。

マスカット・ベーリーA ・・・赤用品種の中でもっとも仕込み量が多い。
  ベーリー×マスカット・ハンブルグ

○日本で生産されている赤ワイン用品種ベスト3・・・1位:マスカット・ベーリーA、2位:コンコード、3位:キャンベル・アーリー

○〃白ワイン用品種ベスト3・・・1位:甲州、 2位:ナイアガラ、 3位:デラウエア   

●赤ワイン用品種比率:44.4%  

●白ワイン用品種比率:45.5% ・・・赤・白の比率はほぼ同率


【日本の仕立て法】 P64

棚仕立て ・・・主に生食用ブドウを育てることを目的に、江戸時代から採用され続けてきた仕立て法。

X字剪定 ・・・日本の伝統的な仕立て法。枝の配置の自由度が高く、樹勢をコントロールしやすいというメリットがある。

●一文字短梢・・・棚仕立てで短梢に剪定したもの。水平方向に一文字に太い枝を配置。作業効率が高く、密植も可能。欧州系品種にも採用。

●H字短梢・・・棚仕立てで短梢に剪定したもの。水平方向に左右に2列、H字の形に枝を配置する。管理作業がシンプルで、作業効率が高い。


ワインの産地と特徴  P54~65

《山梨県》

【プロフィール】

●ワイナリーの数は77軒で、全国にあるワイナリーの約3分の1が同県に集中している。

【歴史】

1874年、山田宥教と詫間憲久が甲府で初めて本格的なワイン造り実施。

1877年、初の民間会社である「大日本山梨葡萄酒会社」設立。  

●同年、高野正誠と土屋助次郎(龍憲)がブドウ栽培とワイン醸造を学ぶために度仏。

●2008年、北杜市が日本初のワイン特区に認定される。

●2010年、甲州市が「甲州市原産地呼称ワイン認証制度」を制定。  

2013年、国税庁は「山梨」をワイン産地として指定し、地理的表示「山梨」がスタート。

【気候風土】

●甲府盆地では、気候の内陸性が顕著に表れる盆地気候。年間降水量は約1000mm。

【ブドウ品種】

●仕込み量は甲州が最も多く、次いでマスカット・ベーリーAデラウェアと続く。

【主なワイン産地】

●1.甲府盆地東部、2.甲府盆地中央部、3.甲府盆地北西部(北杜市、韮崎市、甲斐市)、4.甲府盆地西部 の4つの栽培地。

甲府盆地東部(甲州市、山梨市、笛吹市)・・・日本のワイン造り発祥の地。77軒のワイナリーのうち7割以上が集中。
 ・甲州市・・・塩山地区、勝沼町、大和地区   ・山梨市  ・笛吹市一宮町、御坂町、八代町地区。


《長野県》

【プロフィール・歴史】

●2015年8月現在、ワイナリー数29軒

◎「信州ワインバレー構想」・・・4つのエリアに区分けし、県が支援。

●「長野県原産地呼称管理制度」2002年創設、2003年導入。

●1989、90年「リュブリアーナ国際ワインコンクール」で桔梗ヶ原メルロを使ったワインが金賞を連続受賞・・・メルロの産地として注目を浴びる。

【気候風土】

●農地は、松本盆地、佐久盆地、長野盆地、伊那盆地の4つの盆地に広がる。・・・農地の80%が標高500m以上の高地。

●4盆地は盆地気候が顕著。  

●年間降水量:1000mm未満、日照量:2000時間。

東御市の4~10月の平均気温は15.6℃とブルゴーニュのディジョン、アルザスのコールマールとほぼ同じ。

【ワイン生産量】

●果実酒生成数量は全国第5位だが、国産生ブドウによるワイン生産量は第3位。

○「千曲川ワインバレー」 ・・・もっとも網羅している範囲が広い。佐久盆地~長野盆地(上流の佐久市~下流の中野市)・・・標高600~900mの間にブドウ園。シャルドネの評価高い。

○「桔梗ヶ原ワインバレー」・・・松本盆地塩尻市を全て含む。メルロの産地として名高いが、最も多いのがコンコード、次いでナイアガラ

○「日本アルプスワインバレー」・・・松本盆地(安曇平)から南端の塩尻市を除いたエリア     

○「天竜川ワインバレー」・・・天竜川流域の伊那盆地(伊那谷)


《北海道》

【プロフィール・歴史】

●現在のワイナリー数:27軒  

●ワイナリーの設立は後志地方空知地方に集中。

●欧州系ブドウ品種のワインが多い。   

委託醸造(カスタムクラッシュ)によるワイン造りを継続的に続けているブドウ園、農家が増えつつある。

●北海道で初めてワインが造られたのは1876年と、山梨県でワイン造りが始まった時期とさほど変わらない。

●1963年に十勝地方の池田町で山ブドウを使ってのワイン造りが行われた。

【気候風土】

●面積は東京の約40倍。オーストリア一国に匹敵。

●4~10月の平均気温は日本のワイン用ブドウ栽培地では最も低く、フランス北部のランス(シャンパーニュの中心都市)とドイツのラインガウとほぼ同じ。

●後志地方の余市町、函館湾に面した北斗市海洋性気候

【ワイン生産量・ブドウ品種】

●果実酒生成数量は全国第6位、国産生ブドウによるワイン生産量は第2位、ワイン原料ブドウ生産量は第3位。

○白用品種:ナイアガラ、デラウェア、ケルナー、ミュラー・トゥルガウ、バッカスなどドイツ系が多い。 

○赤用品種:キャンベル・アーリー、ツヴァイゲルトレーベ、セイベル13053、山幸、清見

【主なワイン産地】

●ワインブドウ栽培の中心・・・空知地方(浦臼町、岩見沢市、三笠市)、後志地方栽培面積・収穫量ともに道内1位・・・余市町が大半・・・2011年にワイン特区認定。

《山形県》

デラウエアで日本一の産地。ワインに仕込まれている量もマスカット・ベリーAと県内で1、2位を競う。欧州系ではメルロ、シャルドネも取り組む。

●栽培地は、山形盆地の天童市、上山市、置賜盆地の赤湯、高畠町、米沢町、朝日町周辺、さらに日本海側の庄内平野南部


【2011年度成人1人当たりの都道府県別果実酒消費量】

●2011年度成人一人当たり果実酒消費量:全国平均・・・2.8ℓ(清酒5.8ℓ)⇒※同じ教本で535頁に2014年:3.62ℓという記述があり、こちらを覚えた方がよいと思われます。

○都道府県別では、山梨県が8.1ℓでトップ、2位は東京都。

●フランスは48.4ℓで日本の約17倍。


以上で「日本」の重要ポイントは終了。

次回は対策実戦問題とその解答を予定しております。
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