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2015年度一般呼称資格試験「ドイツ」重要ポイントその1『プロフィール~ワイン法と品質分類』
2015-08-09 Sun 09:46
「この酒はドイツのだ?」

「ワインだ」

・・・

・・・

*。(*´Д`)。*°

ということで、今回から「ドイツ」の重要ポイントを2回に分けてアップします(謎


映画“ロード・オブ・ザ・リング”に出てくるエルフのお姫さまのような、ドイツワインの比類なきエレガントさをこよなく愛する私めとしましては、年々ソムリエ協会の教本においてその優先順位・記述量がどんどん下がっていくのが、非常に寂しいかぎりであります。

しかし、二次のテイスティング試験アイテムとしてはほぼ毎年のようにリースリングが出題されたりと、ワインにおける重要な伝統生産国であることに変わりはないといえるでしょう。

ここ十年来のワイン造りにおける傾向としましては、従来のブドウの“糖度”における等級分類から、V.D.P.の格付けに見られるような、ブルゴーニュ的“テロワール”回帰の動きが顕著となってきており、“力強さ”といったパーカー的価値観の対局にあるようなエレガントなワイン造りからも注目されるべき国ではないかと思われます

さて肝心の記述内容ですが、ポルトガル同様に統計数値以外大きな変化はみられません。
その統計数値にしても、生産地域別ワイン生産量の順位に変化はなく、全体と13の生産地域ごとの生産量や栽培面積の大雑把な数値を頭に入れておけばいいと思われます。
レイアウト的に、これまで一覧表記されていたべライヒと村名・畑名が本文中に羅列されており、これはかなり覚え辛いのでは?といささか疑問に思います。

掲載ページ数は少ないものの、内容はびっしりと詰まっているため、今回は冒頭の「プロフィール」から「ワイン法と品質分類」までをアップします



【プロフィール】 P314~315

●世界のブドウ栽培地域の中でも北限に位置し、北緯47~52度の範囲内にある。

13の特定ワイン生産地域(アンバウゲビーテ)。
ドイツは先ずこの13の地域を覚えることから始まります。フランスの10大生産地同様、この地域の名称、地図上の位置は必須で覚える必要があります。

●13年の統計では、生産量約840万hℓ。白ワイン用ブドウが約65%赤ワイン用が約35%と白が多い。
(上級ワインでは、白ワイン約60%、赤ワイン約30%、ロゼワイン約10%)

●味のタイプは約65.3%が辛口と中辛口約34.7%が甘口タイプ、品質においては96.2%上級または格付け上級ワイン

●近年、シュペートブルグンダーから、上質の素晴らしい辛口赤ワインが造られ、世界的に高く評価されている。

●2013年現在、リースリングヴァイスブルグンダーは栽培面積世界1位グラウブルグンダー世界2位シュペートブルグンダー世界3位と品質だけでなく充分な栽培量も兼ね備えている。

【歴史】 P315

紀元前100年頃、ローマ人による征服、ブドウ栽培始まる。当時はライン川モーゼル川一帯にも野生ブドウや、後にリースリングに発展したヴィティス・シルヴェストリスがかなり茂っていた。

1~2世紀頃、ローマ軍がドイツ南部のトリアー近郊にヴィティス・ヴィニフェラ系ぶどうを植え、ケルト族の農民にブドウ栽培とワインの造り方を指導。代表品種はElbling エルプリング

●3世紀、ワイン皇帝とも呼ばれているローマ皇帝「プロブス」によるワイン造り奨励。ヨーロッパワイン文化古代最後の全盛。

8~9世紀、西ヨーロッパを征服統一したフランク王国のカール大帝によるブドウ栽培、ワイン造り奨励、ラインガウにもブドウの樹が植えられる。

1130年ヨハニスベルク城の前身であるベネディクト会の修道院がヨハニスベルクの丘に開設される。

1136年エーベルバッハの林間に、ベルナルド・フォン・クレルヴォーによってシトー会教団の修道院、クロスター・エーベルバッハが設立される。
(※ドイツでは、特に修道院がワインの製造・普及に大きな影響を持っており、それが今日の基礎となっていますので、この二つの年号と教団名、場所は特に重要です)

1775年、ヨハニスベルク城において、ブドウの遅摘み法発見1783年にはアウスレーゼの開発

●1870年、伝染病(べと病、うどんこ病)の広まり、1895年、フィロキセラ害。


【気候風土】 p315~316

●ドイツの畑は北の方では急な斜面につくられている。そのほとんどがのすぐ近くにあり、川の水がその一帯の気候を穏やかにすることで、厳しい北国のブドウ栽培を助けている。太陽熱を川面が反射し畑に照り返しながら、昼も夜も安定した温度を保つ役目を果たしているわけである。秋には川から立ちのぼる霧が畑を多い寒さから畑を守る。これらの自然条件が、比較的収穫の遅いドイツの厳しい条件を緩和している。


【主なブドウ品種】 P316

[近年の傾向]

●1980年代初頭には10%ほどしかなかった赤ワイン用ブドウ品種は、95年には20%を超え、2010年には全体の35%を超えるまでになった。しかし2000年以降、増加傾向は緩やかとなり、2005年より一定の数値に落ち着いている。

●「リースリング・ルネッサンス」 ・・・ドイツが誇る伝統的なブドウ品種リースリングの世界的な人気の回復。リースリングの栽培面積は約22000ha、全世界の60%を占め、2位アメリカ(4500ha)、3位オーストラリア(4000ha)を大きく引き離している。


[白ブドウ品種ベスト5]:①Riesling  ②Muller-Thurgau= Rivaner リヴァーナー = Riesling × Madeleine Royale  Grauburgunder = Rulander = Pinot Gris  Silvaner  ⑤Weissburgunder = Pinot Blanc

○その他、白ブドウ重要交配品種・シノニム ・・・Kerner = Trollinger × Riesling   Gutedel = Chasselas

○また1995年との比較で、大幅に栽培面積を減らしているものは、ミュラー・トゥルガウ、シルヴァーナー、ケルナー 等があり、逆に大幅に増えているのが、国際品種のグラウブルグンダー、ヴァイスブルグンダー、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン などです。

[黒ブドウ品種ベスト5]:①Spatburgunder = Pinot Noir  ②Dornfelder = Helfensteiner × Heroldrebe  ③Portugieser  ④Trollinger  ⑤Schwarzriesling = Mullerrebe = Pinot Meunier

○その他黒ブドウ重要シノニム ・・・Lemberger = Blaufrankish

○黒ブドウ品種は1995年からの比較で、栽培面積はいずれも増加傾向にありますが、目立って増えているのが、Spatburgunder、 Dornfelder、 Regent などになります。


◎北限の産地であるドイツは、厳しい気候条件に耐えるため、交配品種が非常に重要なポイントとなります。重要交配品種(そのシノニムや親品種)は繰り返し復習してください。

●シノニムで「~burgunder ブルグンダー」とよく付くものがあります。これはフランスのブルゴーニュのドイツ語読みですが、これはピノ・ノワール(=シュペートブルグンダー)がブルゴーニュを代表するブドウであることからきています。「~burgunder ブルグンダー」ときたら「ピノ・~」と覚えてください。

Grau グラウ(独)=Gris グリ(仏)=グレー(英:灰色)でグラウブルグンダーピノ・グリになります。

WeiB ヴァイス(独)=Blanc ブラン(仏)=ホワイト(英:白色)でヴァイスブルグンダーピノ・ブランになります。



【ワイン法と品質分類】  P317~320

●収穫年、ブドウ品種を表示する場合は、それぞれ85%以上含んでいなければならない。

●ドイツワイン産地の区画:ドイツのワイン産地の区画は13の特定栽培地域による分類と、各地域はベライヒ(Bereich)と呼ばれる地区に分割され、各地域はグロースラーゲ(Grosslage)と呼ばれる統合畑に分けられさらにアインツェルラーゲ(Einzellage)と呼ばれる単一の畑に分かれている。


◎EUワイン法改正による新たな分類

●「地理的表示なしワイン」 ・・・‘ターフェルヴァイン’の表記はなくなり ⇒ 『Deutscher Wein』(ドイッチャーヴァイン)と表記

A:「ブドウ品種」、「収穫年度」が表示可能 ・・・(これまでは常識として不可)

B:ドイツ国内産ぶどう100%使用

C:地理的表記はなく、生産国(ドイツ)のみ表記


●地理的表示付きワイン(Landwein/ラントワイン指定地域に基づくワイン)

A:ブドウはラントヴァイン指定地域から85%以上使用。

B:2008年以前のターフェルヴァイン指定地域はラントヴァインの指定地域とされる。

C:ラントヴァイン指定地域は26

D:味の規格はトロッケン(辛口)ハルプトロッケン(中辛口)
※プレディーカーツヴァインの最上位トロッケンベーレンアウスレーゼのトロッケンの意味ではありません。ドイツ語のトロッケンは英語の“ドライ”と同義で、「辛口」という意味と「乾燥している」という二つの意味があります。T.B.アウスレーゼの場合は貴腐ブドウ、すなわち「乾いた」ブドウということでのトロッケンということになります。念のため。


地理的表示付きワイン(保護伝統表記付ワイン ・・・略称:g.U)

◎「Q.b.A」と「Pradikatswein プレディカーツヴァイン」の名称はEUワイン法変更後も保護される。


A:クヴァリテーツヴァイン・ベシュティムター・アンバウゲビーテ Q.b.A

○13地域に限定された上級ワイン ・・・(1)Ahr アール、(2)Mosel モーゼル、(3)Mittelrhein ミッテルライン、(4)Rheingau ラインガウ、(5)Nahe ナーエ、(6)Rheinhessen ラインヘッセン、(7)Pfalz ファルツ、(8)Hessishe Bergstrasse ヘシッシェ・ベルクシュトラーセ、(9)Franken フランケン、(10)Wurttemberg ヴュルテムベルク、(11)Baden バーデン、(12)Saale-Unstrut ザーレ・ウンストルート、(13)Sachsen ザクセン

・・・この13地域の名称と地図上の位置把握は必須です!

13の特定栽培地域のうちのひとつで収穫されたブドウのみで造られたワイン

ヴィティス・ヴィニフェラのブドウ品種を使用。

○最低アルコール度数が7度以上。

補糖は可 ・・・制限あり

○公的検査合格番号:A.P.Nr アムトリッヒェ・プルーフングスヌマーをラベルに表示
A.P.Nrの読み方は、「教本」や「ワインブック」の表をそのまま覚えてください。最後の二桁は「検査年号」であって、収穫年数ではありません。この部分はよく正誤問題のひっかけで出題されています。


B:プレディカーツヴァイン Pradikatswein

○格付はあくまで収穫されたブドウ果汁の糖度に準ずるもので、ワインの味のタイプを決定するものではない。6段階の格付。

(1)Kabinett カビネット ・・・アルコール度数7度以上。

(2)Spatlese シュペトレーゼ ・・・収穫期は通常の1週間後。アルコール度数7度以上。

(3)Auslese アウスレーゼ ・・・充分に熟したもの。アルコール度数7度以上。

(4)Beerenauslese ベーレンアウスレーゼ ・・・貴腐(ボトリティス・シネレア菌)が付着したブドウか、あるいは過熟状態のブドウ。アルコール度数5.5度以上。

(5)Eiswein アイスヴァイン ・・・自然の状態で樹になったまま凍結した果実を収穫(マイナス7℃以下)し、凍結した状態で搾汁。アルコール度数5.5度以上。

(6)Trockenbeerenauslese トロッケンベーレンアウスレーゼ ・・・最低エクスレ度はバーデンのBゾーンで154度、その他の地域では150度必要。貴腐ブドウ。アルコール度数5.5度以上。

13地域内の1地区(ベライヒ)に限定されたブドウのみ。

ヴィティス・ヴィニフェラのブドウ品種。

○果汁糖度に準じて6段階

○公的検査合格番号:A.P.Nr アムトリッヒェ・プルーフングスヌマーをラベルに表示。

○販売開始許可期日 ・・・カビネット → 収穫翌年1月1日   シュペトレーゼ以上 → 収穫翌年3月1日


CLASSIC クラシック と SELECTION セレクション

2000年ヴィンテージから上級品質の辛口ワインに新たな品質等級が導入された。

○原則として、単一ブドウ品種で醸造され、・ロゼ赤ワインに適用。

○CLASSIC クラシック ・・・アロマが豊かでバランスのとれた辛口ワイン

○SELECTION セレクション ・・・単一畑のブドウから造られる上級辛口ワイン


●ズースレゼルヴェ ・・・収穫後の果汁を発酵させないまま保存。ワインのバランス調整のため25%以内の量を加えることが許されている。


Oechsle エクスレ度 ・・・1830年、物理学者のFerdinand Oechsle 博士が果汁の糖度を調べる比重計を発明


以上でドイツの前半は終了

次回は「ワインの産地と特徴」~最後の「ドイツワイン用語」の重要ポイントを予定しております
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