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2015年度一般呼称資格試験「スペイン」重要ポイントその1『プロフィール~ワイン法と品質の分類」』
2015-06-05 Fri 10:08
今回から2013年の統計予測(O.I.V.)でフランスを抜き、ついに世界第2位のワイン生産国に躍り出たスペインです

教本掲載の一覧表では、前年よりも一挙に1,000万hℓも生産量が増えており、「ほんまかいな?」と思ってしまいますが、自社を含めコンビニなど小売店店頭におけるスペインワイン販売量の躍進ぶりから、さもありなんと妙に納得してしまいます^^;

スペインワインといえば、かつては呼称資格試験にはリオハとシェリーくらいしか出題されなかったらしいですが、ワインにおいては今や欧州でも最も躍進を遂げている国で、新興の優良生産地域が次々と生まれている重要国になります。
それに伴って教本の記述も増え、5つの地方ごとの括りであったものが、イタリア同様に州ごとの記述に変わったり、主要産地の地図が記載されたりしております。
そうはいっても、フランスやイタリアなどよりも覚えるべき重要D.O.P.の数もずっと少なく、出題傾向もはっきりしているため、的が絞りやすく、ポイントは確実に稼ぎやすい国になります。

スペインのワイン法は、他の伝統国に比べて複雑で分かり難いのですが、それに関する問題の比重は高くありません。
この国の最重要項目はなんといっても主要な「産地・D.O.Ca.・D.O.」に関する出題で、これはここ5年間変化はありません。(ワイン法上頂点のひとつであるV.P.や、D.O.の下のV.C.I.G.の産地名に関しては出題されたことがなく、無視しても構わないと思います。)
またシェリーは、そのタイプの特徴や用語について、毎年のように出題されておりこれは必須です。


【プロフィール】 P270

17の自治州とモロッコにある2つの自治都市を領土に持つ。

●ブドウ栽培面積は約95万ha(2013年)、ワイン生産量は約5,200万hℓ(同)で世界第2位。

●最も生産量が多いのはカスティーリャ・ラ・マンチャ州で全体の約60%を占める。

●スペインは赤ワインのイメージが強いが、白ワインが48.9%と意外と白の生産が多い。

●D.O.P.認定ワインの販売量のタイプは赤ワイン55.3%白ワイン17.9%ロゼワイン5.6%スパークリングワイン16.1%酒精強化ワイン5.1%


【歴史】 P270~271

◎歴史で特に重要なのは、19世紀にボルドーからの移住者たちによる樽熟技術が、今のスペインワイン造りの大きな基礎となっていること、現EU加盟以降の技術革新とそれに伴う国際的な注目度が目覚しく向上していることです。

●ブドウ栽培が伝わったのは紀元前1100年頃で、フェニキア人が、大西洋の町カディスに到達し、ヘレス・デ・ラ・フロンテラや地中海沿岸地域でワイン造りをし、交易に使った。

紀元前200年頃ローマ人により、ワイン造りが盛んになる。

711年、アフリカからのイスラム教徒、ムーア人による支配。ワイン造りは停滞。

1492年キリスト教徒によるレコンキスタ(国土回復運動)が成就、ワイン造りも活気を取り戻す。

○同年、アメリカ大陸発見され、大航海時代が幕開け。
遠洋航海に出る船には、シェリーやマラガ、など船の出発点、中継地に当たる地域のワインが大量に積まれていった。

19世紀後半、フィロキセラ害により、フランス人がリオハなど北部の産地に移住。その際伝えられた道具や技術によりワイン造りが大きく進歩する。

1986年欧州共同体(現EU)に加盟、以降技術革新は目覚しい。


【気候風土】 P271

●欧州の中では、スイスに次いで山脈が多く、国土の平均標高は660mある。

Meseta メセタ ・・・国の中央部に広がる高く平らな中央台地。

○中央台地のラ・マンチャ地方 ・・・赤い粘土質の土壌

○アンダルシア地方のシェリー、モンティーリャ ・・・石灰質のまっ白な土壌

○プリオラート ・・・ スレート土壌

○カナリア諸島ランテローサ島 ・・・火山性土壌

●年間降水量は、多いところで1,500mm ・・・大西洋岸のガリシア地方  少ないところで200~300mm ・・・地中海沿岸のムルシア地方 と差が大きい。


【主な栽培ブドウ品種】 P271~272

◎スペインのブドウ品種で、なんといっても最重要な品種は、テンプラニーリョ黒ブドウの栽培面積第1位)で、そのシノニムが度々出題されています。
これは単にシノニムだけではなく、どの地方ではどんな名前かまでセットで覚える必要があります。
以下の6つは必須です。

Tinto Fino ティント・フィノ、 Tinto del Pais ティント・デル・パイス ・・・リベラ・デル・ドゥエロ

Cencibel センシベル ・・・ラ・マンチャ

Ull de Llebre ウル・デ・リエブレ ・・・カタルーニャ

Tinta de Toro ティンタ・デ・トロ ・・・トロ

Tinta de Madrid ティンタ・デ・マドリッド ・・・マドリッド

●栽培面積の53%を黒ブドウ品種が占め、テンプラニーリョは黒品種の41%を占める。

[主要黒ブドウ品種]

○2位-Bobal ボバル

○3位-Garnacha Tinta ガルナッチャ・ティンタ = グルナッシュ(仏) ・・・アラゴン州原産

○4位-Monastrel モナストレル = ムールヴェードル(仏)

Carinena カリニェナ = カリニャン(仏) = Mazuelo マスエロ(リオハ) ・・・アラゴン州原産


[主要白ブドウ品種]

○1位-Airen  アイレン 栽培面積スペイン最大にして白ブドウ品種の半分を占める ・・・カスティーリャ・ラ・マンチャ州

○2位-Macabeo マカベオ = Viura ビウラ(リオハ) ・・・カバの主要品種

○4位-Verdejo ベルデホ ・・・ルエダ中心に栽培

Palomino パロミノ ・・・シェリーの主原料

Pedro Ximenez ペドロ・ヒメネス、Moscatel モスカテル ・・・アンダルシア州で辛口から甘口まで多種のワインに使用される。

Albarino アルバリーニョ ・・・ガリシア州で栽培、1980年代後半から世界的に注目。



【ワイン法と品質の分類】 P272~274

[ワイン法の歴史]

1926年リオハ地方が最初に原産地名保護のため統制委員会を設立(※これは国ではなく地方レベル)。

1932年、国がワイン法制定、原産地呼称(D.O.)制度ができる  ・・・発効は1933年で、フランスの1935年より早いことが重要!

1970年、I.N.D.O.(原産地呼称庁)設立。(後に品質呼称局と改名)

●2009年より発効した新しいEU規則により、「原産地呼称保護 = D.O.P.」と「地理的表示保護 = I.G.P.」に分類される。

[ワイン法による分類]

◎スペインでは他のEU諸国よりもワイン法の分類数が多く、一見覚え難いように見えますが、重要なのはD.O.Ca.とD.O.です。
法律上の上位にはV.P.(フランス、ブルゴーニュのグラン・クリュに相当)がありますが、この試験の出題項目として重要度は高くありません。
実際、14あるV.P.が過去出題されたことはないので、個々の名前までは覚える必要はないと思います。

(1) Vino ビノ ・・・原産地呼称保護も地理的表示保護も名のれないワイン全て。

(2) I.G.P.(地理的表示保護)

●Vino de la Tierra ビノ・デ・ラ・ティエラ ・・・フランスのヴァン・ド・ペイにあたる。現在41。

(3) D.O.P.(原産地呼称保護)

① V.C.I.G.  ビノ・デ・カリダ・コン・インディカシオン・ヘオグラフィカ ・・・地域名付き高級ワイン。2003年の法改正で新設。
V.C.I.G.からD.O.への昇格申請には5年以上の実績が必要

② Denominacion de Origen デノミナシオン・デ・オリヘン ・・・2014年現在67が認定。
スペイン高級ワインの中核的カテゴリー
ラベルには原産地名と「Denominacion de Origen」の表示をするが、例外的にシェリーは「Sherry」のみ、カバも「Cava」だけでよい
D.O.からD.O.Ca.への昇格申請には、D.O.の認可から10年が必要。

③ Denominacion de Origen Calificada デノミナシオン・デ・オリヘン・カリフィカーダ ・・・「特選原産地呼称ワイン」。1988年制定、まだ以下の2つしかありませんので覚えるのは容易です。

1991年4月-リオハ

2009年-プリオラート

特に2009年に認定されたプリオラートは要注意です。


[熟成規定]

◎教本P273~274の熟成規定は重要で、過去何度も出題されています。
※「Reserva レセルバ」はイタリアの「Riserva リゼルヴァ」と法的な意味が違うので要注意です。
イタリアの「リゼルヴァ」の意味を覚えていますか?忘れてしまった人はすぐ復習しましょう。

■D.O.P.ワインの熟成樽の容量は、シェリーとカバを除き330ℓ以内のオーク樽を使用したものに限り次の表記ができる。

①Crianza クリアンサ ・・・-最低24ヶ月の熟成、うち6ヶ月は樽熟要。ロゼ-最低18ヶ月、うち6ヶ月樽熟要

②Rezerva レセルバ ・・・-最低36ヶ月の熟成、うち12ヶ月は樽熟要。ロゼ-最低24ヶ月、うち6ヶ月樽熟要

③Grand Rezerva グラン・レセルバ ・・・-最低60ヶ月、うち18ヶ月は樽熟。ロゼ-最低48ヶ月、うち6ヶ月樽熟


■現在も一部の産地で使用されている下記の熟成表示については、ワイン法で熟成用の樽の容量上限は600ℓとされ、樽および瓶での熟成年数に応じて、次の名称を表示できる。

①Noble ノーブレ ・・・オーク樽、または瓶で、最低18ヶ月熟成。

②Anejo アニェホ ・・・オーク樽、または瓶で、最低24ヶ月熟成。

③Viejo ビエホ ・・・最低36ヶ月熟成させ、太陽光、酸素、外気の高温などの作用で酸化熟成が顕著にその風味にあるワイン。



以上でスペインの第1回目は終了。

昨年まででしたらこのあと主要産地を包括して一回で終了していたのですが、今年度版から記述内容もかなり変わっており、より精査が必要となっておりますので、次回以降は「カバD.O.~地中海地方」(P274~288)と「内陸部地方~諸島」(P289~300)に分けて掲載したいと思います
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