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2015年度一般呼称資格試験「日本」重要ポイント①
2015-03-20 Fri 00:32
「酒類飲料概論」に続き、「日本」についても昨年度版の教本と変わった箇所を精査してみました

昨年度版はこれまでの常識(?)を破り「日本」が「フランス」の前に記載され、記述量も大きく増えたことが大きなサプライズだったわけですが、今年度版はさらに昨年度版よりも11頁も増量となり、内容もさらに詳細となってきております

読み進んでいくと、「あれあれどこかで読んだ文章だな~、そうそうこの前読んだ『日本ワインガイド』と同じこと書いてなくね?」と思って巻末の“参考文献”の一覧をみると、昨年度版には無かった『日本ワインガイド』が載っており、その著者の鹿取みゆきさんも編集委員として名を連ねており納得 Σd(・ω・´。)
(※鹿取みゆきさんは昨年度版から編集員に加わられたようで、以上の点から昨年よりガラリと記載内容が変わった「日本」の執筆を担当されているものと推測できます)

また昨年度版ではサラリとその名称だけの記述であった長野県の『信州ワインバレー』についても、今年度版では3頁に渡っての詳細な内容と変わっており要注目となるでしょう。

反面、昨年度版までは各生産地域・地区の代表的なワイナリー名が本文中に載っており、それが試験においても度々出題されておりましたが、今年度版にはその記載がほとんど無くなっており、それがどのような意図かは不明であります。
(例外的に長野県は県の地図に市町村を代表するワイナリー名が載っておりますが、山梨県やその他の道・県にはそれが無くチグハグな点は否めません)

「日本」の記述に関しては、全般的に一昨年前の教本とは別物と思った方がよく、したがって過去問題だけを復習しても試験対策としては不十分となってしまいます。
また“教本”という性格上概説にとどまっており、現在の日本の農業やワイン業界が抱える問題点についての深堀はされておらず、これらについて小論文が課せられてきたシニア呼称資格試験やコンクールを目指す方々は、このブログでも最近ご紹介した「新・日本のワイン」(3月3日)、「日本ワインガイド」(1月15日)、「千曲川ワインバレー新しい農業への視点」(2月25日)あたりは一読することを強くおススメします


さて、前置きが長くなってしまいましたが、以上の点を踏まえて試験対策の重要ポイントを洗い出してみましたので、今年受験される方々は参考にしてくだされい
(記述が増えましたので、重要ポイントも2回に分けての掲載となります)


≪日本:重要ポイント≫

【プロフィール】 P45~

●国土の面積は37,800,000haでほぼドイツと同じ。  ●75%が山間部。

●北は北海道から南は宮崎までワインが造られており、ワイナリーは210軒を超えている。

●日本ワインの生産量は約14万4千hl。 750ml換算で1900本(160万ケース)。 日本で生産されている果実酒の約17%が日本ワイン。
 注)ここでは「日本ワイン」とは日本のブドウで造られたワインとして、海外産濃縮果汁や海外産バルクワインが混ぜられたものを原料とした果実酒とは区別されていますので要注意です。

●「日本ワイン」の生産量が多いのは、1位:山梨県、2位:長野県、3位:北海道、4位:山形県の順。

●北限の北海道名寄は北緯44.1度、南限の鹿児島県曽於郡は31.3度でその差は約13度になる。

●ワイン造りが始まったのは明治の初めで、歴史の長さは約140年におよぶ。

●ワイナリー数は山梨県が多く、全ワイナリー数の約36%が山梨県に集中。

●ワイン法はないが、任意組織、日本ワイナリー協会の定める「国産ワインに関する基準」という自主基準により、海外原料を使った果実酒も国産ワインと認めており、その割合は国産ワインの8割以上を占める。

●ワイナリーが自社で管理する畑のぶどうで造ったワインの比率は50%以下が大半で、100%自社畑産、いわゆるドメーヌは10軒を超えた。

●約210軒のワイナリーのうち約80%は年間生産量10万本以下の小規模ワイナリー大手5社で全生産量の約8割を占める。

●都道府県別果実酒製成数量では神奈川県が34%と第1位。以下2位:山梨県、3位:栃木県、4位:岡山県となっており、海外原料を含めた場合は「日本ワイン」の生産量順位とは合致しないので要注意

【歴史】 P47~

1874年山田宥教(やまだひろのり)詫間憲久(たくまのりひさ)が甲府で初めて日本ワインを生産。

1877年には、初めての民間のワイナリー「大日本山梨葡萄酒会社」(通称:祝村葡萄酒醸造会社)が設立された。

川上善兵衛は、私財を投げ打ち、日本の風土に適したワインの原料となるぶどうをもとめて研究を続け、1922年22品種を優良品種として発表。1927年には、マスカット・ベーリーA、ブラック・クイーンなどを新潟県で開発。

●60年代から80年代になると、東京オリンピック、大阪万博が開催され、高度成長を追い風に、日本ワインの生産と消費が拡大し始める。

●80年代にはヴィティス・ヴィニフェラ種の本格的な栽培始まる。


【気候風土】 P48

●北海道後志地方は海洋性気候、空知地方は内陸性気候でいずれも梅雨がない。

●山形県では内陸性気候の栽培地が多い。

長野県はすべての栽培地が内陸性気候。東御市の4~10月の平均気温はディジョンとほぼ同じ。

●山梨県は盆地の内陸性気候


【ワイン法】 P48~

●日本に「ワイン法」がなく、「酒税法」に留まる。 酒税法・・・酒類をアルコール度数1度以上の飲料と定義。ワインは「果実酒」に、フォーティファイド・ワインは「甘味果実酒」に含まれる。

〔果実酒〕

イ)果実または果実とを原料として発酵させたもの  

ロ)果実または果実とに糖類を加えて発酵させたもの  

ハ)イ、ロにあげる酒類に糖類を発酵させたもの

ニ)イからハまでにあげる酒類にブランデー、アルコールもしくは政令で定めるスピリッツまたは糖類、香味料もしくはを加えたものが、当該ブランデー等を加えた後の酒類のアルコール分の総量の百分の十を超えないものに限る)

〔甘味果実酒〕

イ)果実または果実およびに糖類を加えて発酵させたもの  

ロ)果実酒の定義で定められているイもしくはロの酒類またはイの酒類に糖類を発酵させたもの

ハ)果実酒の定義で定めているイからハの酒類にブランデー等または糖類、香味料、色素もしくはを加えたもの  

ニ)果実酒またはイからハまでの酒類に植物を浸してその成分を浸出させたもの、もしくは薬剤を加えたものまたはこれらの酒類にブランデー等、糖類、、香味料、色素もしくはを加えたもの

●現行の酒税法では、干しぶどうや濃縮果汁(濃縮マスト)を使うことも認められ、さらに「水」を使うこともできる。

●原料表示については、「国産ぶどう」、「輸入ぶどう」、「国産ぶどう果汁」、「輸入ぶどう果汁」、「輸入ワイン」などと表示する。・・・使用量の多い順に記載。

●国産ぶどう100%のワインならば、国内産地表示、品種表示、年号表示が可能・・・表示には、それぞれ75%以上の使用が条件
※海外原料の場合は、75%以上であれば品種表示のみ可能

◎長野県では2002年に「原産地呼称管理制度」を創設、ワインは2003年より認定開始。
※教本では49頁で「長野県では2003年から~『原産地呼称管理制度』を導入した」とあり、62・64頁ではそれぞれ「2002年~導入している」とあり食い違いがみられます。この点について日本ソムリエ協会に確認のメールをしたところ制度が創設されたのが2002年であり、ワインについて認定が始まったのが2003年とのことで、念のため長野県県庁のHPでも確認しましたがそれが正しいようです。
教本では『導入』という同じ言葉となっているため、次年度より記述の改善を望みたいところです。


◎山梨県甲州市でも、2010年より「甲州市原産地呼称ワイン認証制度」を導入。

●2013年、国税庁長官が「山梨」をワインの産地として地理的表示に初めて指定。

[山梨]の生産基準

・山梨県産ブドウを100%使用

・ブドウ品種は、甲州、ヴィティス・ヴィニフェラ種、その他(マスカット・ベーリーA、ブラック・クイーン、ベーリー・アリカントA、甲斐ノワール、甲斐ブラン、サンセミヨン、デラウェア)に限る。

・山梨県内で醸造、容器詰めしたワインであること。

・品種名を表示する場合は、甲州は100%、それ以外は75%以上であること。etc

【品種】 P50~

2010年に「甲州」、13年に「マスカット・ベーリーA」がO.I.V.(国際ぶどう・ぶどう酒機構)のリストに品種として掲載が認められる・・・EUに輸出する際に、品種名をボトルに記載できるようになった。
※これも教本50頁では「2010年には甲州が~」、59頁では「11年には甲州が~」と食い違いがあり、この点も協会に問い合わせしたところ、「2010年が正しい」との見解でありました。これも山梨県の産業労働部のHPで再確認したところ2010年が正しいようです。

●ヨーロッパ系品種では、赤用品種ではメルロが最も多く、白用品種ではシャルドネが最も多い。

●アメリカ系品種・・・「フォクシーフレーヴァー」、「キャンディ香」と言われる独特な香り。デラウエア、キャンベル・アーリー、ナイアガラ。

●ワインに仕込まれている品種(多い順):甲州マスカット・ベーリーAナイアガラ、デラウェア、コンコード

●「ヤマブドウ」は「ヴィティス・コワニティ」になる。


[甲州]

●ブドウの色は「やや薄い藤紫色

●甲州種の由来については、僧行基が栽培を広めたという説(大善寺説、718年)と、山梨県の勝沼で雨宮勘解由が広めたという説(雨宮勘解由説、1186年)がある。日本で最もワインに仕込んでいる量が多い品種(約90%が山梨で仕込まれている)。

●仕立ては棚仕立て、特にX字剪定がほとんど。

[善光寺]・・・別名「龍眼」

[シャルドネ]・・・ヨーロッパ系品種の中で最も栽培面積が広く収穫量はメルロに次ぎ第2位

[メルロ]・・・ヨーロッパ系品種の中で、栽培面積は第2位、収穫量は第1位長野県塩尻市桔梗ヶ原はメルロの産地として名高い

[マスカット・ベーリーA]・・・1927年に川上善兵衛がベーリー種にマスカット・ハンブルグ種を交配。赤用品種の中で最も仕込み量が多い。

[ブラック・クイーン]・・・1927年に川上善兵衛が開発。ベーリー×ゴールデン・クイーン


ふう、日本もなかなか覚える量が増えてたいへんになってきました。
明日は仕事なので今日はここまで。

次回は日本の各主要産地の重要ポイントになります

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2015-03-20 Fri 17:56 | | #[ 内容変更]
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2015-06-25 Thu 16:27 | | #[ 内容変更]
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