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呼称資格試験のその先へ・・・「ウスケボーイズ 日本ワインの革命児たち」河合香織:著
2015-03-01 Sun 10:07
常々個人的にベンチマークしているメジャーリーグのイチロー選手は、「世界に一つだけの花」という歌が大嫌いだという話をなにかで読んだ記憶があります。

たしか「僕はナンバーワンになりたい。この勝負の世界に生きるものにとって、オンリーワンになりたいとか甘いこと言ってるヤツが大嫌いなんで・・・」とかいう台詞だったと思います。
いかなる名選手であっても結果を残さなければ容赦なく切られるメジャーリーグで、40歳を過ぎてもなお第一線で活躍し続けているイチローだからこそ言える言葉なのでしょう。

おそらく「“ナンバーワン”になるという高い志を持ち、それに向かって進み続けることでしか真の“オンリーワン”にはなれないのだ」という彼一流の言い回しなのだと私は理解しておりますが、今日ご紹介するのは、日本のワイン造りにおいて自らの理想を追い続けていくうちに“オンリーワン”となっていった三人の若者たちの物語であります。


ウスケボーイズ 日本ワインの革命児たちウスケボーイズ 日本ワインの革命児たち
(2010/11/16)
河合 香織

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「ウスケボーイズ」の『ウスケ』とは、元メルシャンでワイン醸造を手掛け『桔梗ヶ原メルロー』を国際的なワインにし、晩年はワインコンサルタントとして活躍した故・麻井宇介氏(本名・浅井昭吾)のことであり、『ボーイズ』とはその麻井氏に薫陶を受けた岡本英史氏(ボー・ペイサージュ)・城戸亜紀人氏(Kidoワイナリー)・曽我彰彦氏(小布施ワイナリー)の三人のこと。
イタリアを代表するワイン、バローロの改革派“バローロボーイズ”になぞらえてこう名乗るようになったのだとか。

岡本さんのワインは二年前に友人のワイン会にお招きいただいた折に飲む機会があったのですが、シャルドネもメルローも「こ、これが本当に日本で造られたワインなのか・・・?」と絶句した記憶があります。
「これはおそらくフランス人の一流テイスターが飲んでも、ブルゴーニュのグランクリュ、サンテミリオンの格付けシャトーと間違えるのではないか・・・、いやいやフランスの銘醸ワインともまた違う次元の高みにこのワインたちは到達している・・・」と。

面白いのは、その岡本さんにしてワイン造りに関わり始めた頃には「日本でワインを造る奴はバカだ。日本でいい(ヴィティス・ヴィニフェラの)ぶどうなんか出来っこないんだから」と公言していたそうで、それがそれまで日本のワインに対する“常識”的な見方であったようですが、それが麻井氏と麻井氏が造りだした『桔梗ヶ原メルロー』との出会いを機として“革命”的ともいえる日本のワインを造りだすようになるのですから、人生は分からないものです。

「彼らのワインが飲みたくても手に入らないのは日本人にとって不幸である」とこの本の帯には書かれており、たしかに私が勤めているようなGMSのような業態で彼らのワインを入手することは不可能に近いわけですが、1月15日の記事で紹介した「日本ワインガイド」に掲載されているような、志の高い造り手は今や日本全国に現われており、今後さらに日本のワインについて勉強を進めて(飲んで)いきたいと思います


以下Amazonの紹介文

いま入手困難の日本ワインはいかにして誕生したのか?
日本のワイン造りは、世界の常識からかけ離れていた。
ワイン用ぶどうではなく生食用ぶどうを使い、また、海外からワインやぶどう果汁を輸入して造ることも多かった。
そのような状況に異を唱えた人物がいる。
「海外の銘醸地にコンプレックスを感じながら日本でワインを造る時代は終わった。君たちは本気で海外に負けないワインを造りなさい」
日本のワイン造りを主導した醸造家・麻井宇介(うすけ)は、余命宣告をされた身で若いワインの造り手に自分の最後に遺したい言葉を伝えた。
その教えを受けた岡本英史、城戸亜紀人、曽我彰彦の3人は、師の遺志を受け継ぎ「ウスケボーイズ」と自らを名乗る。
そして、それぞれが日本では絶対に無理と言われたワイン用ぶどうの栽培から醸造までを一貫して手がけるワイン造りにすべての情熱を傾けるようになる。
ウスケボーイズはなぜそこまでしてワインを造るのか。
日本で“本当のワイン造り"に打ち込んだ青年達の出会いから、ワイン造りを目指し、葛藤しながら成功していくまでの物語。
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