「虎の穴」へようこそ!全国大会決勝出場を目標に、日々修行中のワインアドバイザーの日記です。
http://robert10.blog108.fc2.com/
2014年度一般呼称資格試験「ドイツ」重要ポイントその1『概略~ワイン法と品質分類』
2014-07-01 Tue 00:08
ワインに限らず、自ら作った規則を破るのが大好きなイタリアから、今回は打って変わって、やたら規則を作るのが大好きなドイツであります
(イタリアやドイツのみなさん、ごめんなさい。単なるジョークですので見逃してチョンマゲヾ(_ _*)ハンセイ・・・)

ドイツはかつて日本でワインブームが最初に起こったころブームとなった国でもあり、この試験においてもフランスに次ぐ重要国の地位を占めておりましたが、そのシェアの低下とともに、試験での出題数(重要度)もかなり少なくなった国となります。
私がエキスパートを受験した2008年頃までは、13ある地域の村ごとの畑名を覚えることが必須だったことを考えると、受験者的には随分楽になったと思えないこともないですが・・・、モーゼルのリースリングが個人的に大好物な私めとしましては、少し寂しい気もします

今回は、ドイツのうち概略から歴史・土壌・気候・風土・土壌、主な栽培ぶどう品種、ワイン法と品質分類などの部分の重要ポイントとなります。

【概略】  P291

●世界のぶどう栽培地域の中でも北限に位置し、北緯47~52度の範囲内にある。

13の特定ワイン生産地域(アンバウゲビーテ)。ドイツは先ずこの13の地域を覚えることから始まります。フランスの10の生産地同様、この地域の名称、地図上の位置は必須で覚える必要があります。

●12年の統計では、生産量約900万hℓ。白ワイン用ぶどうが64%赤ワイン用が36%白が多い

●味のタイプは64%が辛口と中辛口36%が甘口タイプ、品質においては94%が上級または格付け上級ワイン。

●近年、シュペートブルグンダーから、上質の素晴らしい辛口赤ワインが造られ、世界的に高く評価されている。

リースリングは栽培面積世界1位、グラウブルグンダーとシュペートブルグンダーは世界3位、ヴァイスブルグンダーは世界2位と品質だけでなく充分な栽培量も兼ね備えている。


【歴史・土壌・気候・風土・土壌】  P291~

<歴史>

紀元前100年頃、ローマ人による征服、ぶどう栽培始まる。当時はライン川やモーゼル川一帯にも野生ぶどうや、後にリースリングに発展したヴィティス・シルヴェストリスがかなり茂っていた。

1~2世紀頃、ローマ軍がドイツ南部のトリアー近郊にヴィティス・ヴィニフェラ系ぶどうを植え、ケルト族の農民に栽培とワインの造り方を指導。代表品種はElbling エルプリング。

3世紀、ワイン皇帝とも呼ばれているローマ皇帝「プロブス」によるワイン造り奨励。ヨーロッパワイン文化古代最後の全盛。

8~9世紀、西ヨーロッパを征服統一したフランク王国のカール大帝によるぶどう栽培、ワイン造り奨励、ラインガウにもぶどうの樹が植えられる。

1130年、ヨハニスベルク城の前身であるベネディクト派の修道院がヨハニスベルクの丘に開設される。

1136年、エーベルバッハの林間に、ベルナルド・フォン・クレルヴォーによってシトー派教団の修道院、クロスター・エーベルバッハが設立される。
(※ドイツでは、特に修道院がワインの製造・普及に大きな影響を持っており、それが今日の基礎となっていますので、この二つの年号と教団名、場所は特に重要です)

1775年、ヨハニスベルク城において、ぶどうの遅摘み法発見、1783年にはアウスレーゼの開発

●1870年、伝染病(べと病、うどんこ病)の広まり、1895年、フィロキセラ害。

<土壌・気候・風土>

●ドイツの畑は北の方では急な斜面につくられている。そのほとんどがのすぐ近くにあり、川の水がその一帯の気候を穏やかにすることで、厳しい北国のぶどう栽培を助けている。太陽熱を川面が反射し畑に照り返しながら、昼も夜も安定した温度を保つ役目を果たしているわけである。秋には川から立ちのぼる霧が畑を多い寒さから畑を守る。これらの自然条件が、比較的収穫の遅いドイツの厳しい条件を緩和している。


【主な栽培ぶどう品種】  P293

○北限の産地であるドイツは、厳しい気候条件に耐えるため、交配品種が非常に重要なポイントとなります。

《白ぶどう品種ベスト5》:①Riesling、②Muller-Thurgau、③Silvaner、④Grauburgunder、⑤Weissburgunder 

《黒ぶどう品種ベスト5》:①Spatburgunder、②Dornfelder、③Portugieser、④Trollinger、⑤Schwarzriesling

○重要交配品種は繰り返し復習してください。

●シノニムで「~burgunder ブルグンダー」とよく付くものがあります。これはフランスのブルゴーニュのドイツ語読みですが、これはピノ・ノワール(=シュペートブルグンダー)がブルゴーニュを代表するぶどうであることからきています。「~burgunder ブルグンダー」ときたら「ピノ・~」と覚えてください。
Grau グラウ(独)=Gris グリ(仏)=グレー(英:灰色)でグラウブルグンダー=ピノ・グリになります。
WeiB ヴァイス(独)=Blanc ブラン(仏)=ホワイト(英:白色)でヴァイスブルグンダー=ピノ・ブランになります。


【近年の傾向】  P294

●1980年代初頭には10%ほどしかなかった赤ワイン用ぶどう品種は、95年には20%を超え、2010年には全体の35%を超えるまでになった。しかし2000年以降、増加傾向は緩やかとなり、2005年より一定の数値に落ち着いている。

●「リースリング・ルネッサンス」・・・ドイツが誇る伝統的なぶどう品種リースリングの世界的な人気の回復。リースリングの栽培面積は、全世界の60%を占め、2位アメリカ、3位オーストラリアを大きく引き離している。


【ワイン法と品質分類】  P294~

収穫年、ぶどう品種を表示する場合は、それぞれ85%以上含んでいなければならない。

●ドイツワイン産地の区画:ドイツのワイン産地の区画は13の特定栽培地域による分類と、各地域はベライヒ(Bereich)と呼ばれる地区に分割され、各地域はグロースラーゲ(Grosslage)と呼ばれる統合畑に分けられさらにアインツェルラーゲ(Einzellage)と呼ばれる単一の畑に分かれている。

◎2007年品質等級・肩書付き上級ワイン「Qualitatswein mit Pradikat」が「Pradikatswein (プレディカーツヴァイン)」に変更となりました。これは一般呼称はもちろん、シニア試験、コンクールでも出題されている重要ポイントの一つとなり確実に覚えてください。

◎EUワイン法改正による新たな分類

●「地理的表示なしワイン」・・・‘ターフェルヴァイン’の表記はなくなり⇒『Deutscher Wein』(ドイッチャーヴァイン)と表記

A:「ぶどう品種」、「収穫年度」が表示可能・・・(これまでは常識として不可)

B:ドイツ国内産ぶどう100%使用

C:地理的表記はなく、生産国(ドイツ)のみ表記

●地理的表示付きワイン(Landwein/ラントワイン指定地域に基づくワイン)

A:ぶどうはラントヴァイン指定地域から85%以上使用。

B:2008年以前のターフェルヴァイン指定地域はラントヴァインの指定地域とされる。

C:ラントヴァイン指定地域は26。

D:味の規格はトロッケン(辛口)、ハルプトロッケン(中辛口)。※プレディーカーツヴァインの最上位トロッケンベーレンアウスレーゼのトロッケンではありません、念のため。

●地理的表示付きワイン(保護伝統表記付ワイン・・・略称:g.U)

◎「Q.b.A」と「Pradikatswein プレディカーツヴァイン」の名称はEUワイン法変更後も保護される

A:クヴァリテーツヴァイン・ベシュティムター・アンバウゲビーテ Q.b.A
●13地域に限定された上級ワイン・・・(1)Ahr アール、(2)Mosel モーゼル、(3)Mittelrhein ミッテルライン、(4)Rheingau ラインガウ、(5)Nahe ナーエ、(6)Rheinhessen ラインヘッセン、(7)Pfalz ファルツ、(8)Hessishe Bergstrasse ヘシッシェ・ベルクシュトラーセ、(9)Franken フランケン、(10)Wurttemberg ヴュルテムベルク、(11)Baden バーデン、(12)Saale-Unstrut ザーレ・ウンストルート、(13)Sachsen ザクセン

●13の特定栽培地域のうちのひとつで収穫されたぶどうのみで造られたワイン。

ヴィティス・ヴィニフェラのぶどう品種を使用。

●最低アルコール度数が7度以上。

補糖は可。・・・制限あり

●公的検査合格番号:A.P.Nr アムトリッヒェ・プルーフングスヌマーをラベルに表示
A.P.Nrの読み方は、「教本」や「ワインブック」の表をそのまま覚えてください。最後の二桁は「検査年号」であって、収穫年数ではありません。この部分はよく正誤問題のひっかけで出題されています。

B:プレディカーツヴァイン Pradikatswein

●格付はあくまで収穫されたぶどう果汁の糖度に準ずるもので、ワインの味のタイプを決定するものではない。6段階の格付。

(1)Kabinett カビネット・・・アルコール度数7度以上。

(2)Spatlese シュペトレーゼ・・・収穫期は通常の1週間後。アルコール度数7度以上。

(3)Auslese アウスレーゼ・・・充分に熟したもの。アルコール度数7度以上。

(4)Beerenauslese ベーレンアウスレーゼ・・・貴腐(ボトリティス・シネレア菌)が付着したぶどうか、あるいは過熟状態のぶどう。アルコール度数5.5度以上。

(5)Eiswein アイスヴァイン・・・自然の状態で樹になったまま凍結した果実を収穫(マイナス7℃以下)し、凍結した状態で搾汁。アルコール度数5.5度以上。

(6)Trockenbeerenauslese トロッケンベーレンアウスレーゼ・・・最低エクスレ度はバーデンのBゾーンで154度、その他の地域では150度必要。貴腐ぶどう。アルコール度数5.5度以上。

●13地域内の1地区(ベライヒ)に限定されたぶどうのみ。

ヴィティス・ヴィニフェラのぶどう品種。

●果汁糖度に準じて6段階

●公的検査合格番号:A.P.Nr アムトリッヒェ・プルーフングスヌマーをラベルに表示。

●販売開始許可期日・・・カビネット→収穫翌年1月1日   シュペトレーゼ以上→収穫翌年3月1日

Oechsle エクスレ度・・・1830年、物理学者のFerdinand Oechsle 博士が果汁の糖度を調べる比重計を発明


次回は、ドイツの産地や用語についての重要ポイントになります
スポンサーサイト
別窓 | ワインAD受験 | コメント:1 | トラックバック:0 
<<2014年度一般呼称資格試験「ドイツ」重要ポイントその2『産地、その他規格・規則など』 | ワインアドバイザー虎の穴 『Q』 | 一般呼称資格試験「イタリア」過去問題解答&解説 >>
この記事のコメント
no.294:管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2014-07-02 Wed 08:06 | | #[ 内容変更]
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
| ワインアドバイザー虎の穴 『Q』 |

アフェリエイト3