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2014年度一般呼称資格試験「酒類飲料概論」重要ポイント(その1『初めに』~『原料ブドウとブドウ栽培』)
2014-03-06 Thu 01:31
今年は例年より早く、先月2月12日から一般呼称資格試験の募集要項配布が始まっております。

昨年は、自身のコンクールチャレンジもあって、呼称資格試験の応援も疎かになってしまいましたが、今年はまた持てる受験ノウハウを公開し、受験される方々の支援をさせていただきたいと思います。


その第1回目は「酒類飲料概論」のワインの部分。昨年は出題数が110問とちょっとしたサプライズがありましたが、呼称により多少の違いはあるにせよ、全体の20%近くを占める重要な項目になります。

この部分につきましては、ただの暗記よりも、ぶどうの栽培や醸造といったワイン造りに対する“理解”が重要な箇所となります。ここの基礎が出来ていないと、あとに続くテイスティング理論も“理解”できなくなりますので、腰を据えて覚えていきましょう。

今回は、その1としまして教本P5『初めに』~P12『原料ブドウとブドウ栽培』の重要ポイントをピックアップしていきたいと思います。


A.初めに P5
○日本の酒税法上の“酒類”の定義・・・「~アルコール分1度以上の飲料」

B.ワイン  
Ⅰワインとは P5
○「16~18世紀のヨーロッパ宮廷文化は美食と高品質なワインを求め、一層ワイン造りに対する投資に拍車をかけ、醸造技術も大きく発展した」
…これまでのキリスト教の儀式に必要なアイテムから、王侯貴族による美食文化がワインそのものの美味しさを追求し、醸造技術の進歩をもたらしたということがポイントです。

○「ブドウの栽培面積は全世界で800万ha弱、収穫量は6,800万t、ワイン生産量は2億7,000万hl程度、イタリア、フランス2カ国で世界の35%を生産する」
…昨年度の教本では、『収穫量が6,700万t』、『イタリア、フランス2カ国で世界の37%』となっており、少し数値が違っています。

Ⅱワインの特性 P6~
○アルコール発酵の化学式=ジョゼフ・ルイ・ゲイリュサック
○酵母による発酵メカニズム=ルイ・パストゥール
…この二人の名前は過去何回も出題されていますが、どちらが何をしたか確実に覚えましょう。

○1キログラムのブドウから搾汁される果汁、ワインの量・・・600~800ml 

<ワイン中の主な有機酸> P6
◎ブドウ由来の酸=酒石酸リンゴ酸クエン酸 (酒石酸が一番多い)
◎発酵によって生成した酸=コハク酸、乳酸、酢酸
◎貴腐ワインに含まれる酸=ガラクチュロン酸…熟成中に酸化され粘液酸となり、さらにカルシウム塩となって白色結晶の粘液酸カルシュウムとして析出する。
酒石酒石酸カリウムなどが結合した物質で、ワインの宝石とも呼ばれる。

<ワインの風味>
“香り” → ‘アロマ’と‘ブーケ’に、アロマはさらに「第1アロマ」と「第2アロマ」に細別される。
◎「第1アロマ」…原料ブドウ由来の品種特性香。醸造工程を経て感知される品種特有の香り(例:ソーヴィニヨン・ブラン)含む
◎「第2アロマ」…発酵過程で酵母や乳酸菌が生成する香り
◎「ブーケ(第3アロマ)」…発酵終了後、タンクまたは樽で貯蔵中に生成する熟成香と、さらに瓶詰後に瓶中で生成する熟成香

<ワインは健康的なお酒> P7 
◎「フレンチ・パラドックス」…赤ワインの効果として心疾患による死亡率が低い。
◎「ポリフェノール」…過剰な活性酸素を消去する力。ブドウの果皮、種に多く含まれる。
◎「リスベラトロール」…ブドウがカビに汚染されると自分を守るために造るファイトアレキシンといわれる物質の一種で果皮に存在抗ガン作用があるとの研究結果。
●「アセトアルデヒド」…P8※新記述…アルコールはほとんどが肝臓でアルコール分解酵素によりアセトアルデヒドに代謝される。発がん性のある毒物。多種類の癌やアルツハイマー病、酸化による老化を早める。

Ⅲワインの分類 P8~
●スティルワイン…赤ワイン、ロゼワイン、白ワイン
◎スパークリングワイン=3気圧以上のガス圧    ・弱発泡性ワイン=それ以下のガス圧…ペティアン(仏)、パールヴァイン(独)、フリザンテ(伊)
 <甘辛表示 ⇒ 残糖分濃度> 
EU:「brut nature」=3g/ℓ未満でドサージュをしていないもののみ。「extra brut」=0~6g/ℓ、「brut」=12g/ℓ未満、「extra dry」=12~17g/ℓ、「sec」=17~32g/ℓ、「demi-sec」=32~50g/ℓ、「doux」=50g/ℓを超えるもの ※±3g/ℓは許容範囲
○過去スパークリングワインの甘辛表示について問われるのはほとんどが「brut」についてであり、これを基準として先ず覚えましょう。
◎フォーティファイド・ワイン・・・シェリー(スペイン)、ポート・ワイン、マデイラ(ポルトガル)、マルサラ(イタリア)、VDN、VDL(フランス)
◎フレーヴァード・ワイン・・・ヴェルモット(イタリア)、リレ(フランス)、レッチーナ(ギリシャ)、サングリア(スペイン)

Ⅳワインに関するEUの規則 P9~
◎ワインは「地理的表示付きのワイン」と「地理的表示のないワイン」に大別。「地理的表示付きのワイン」はさらに、A.O.P.とI.G.P.に細分される。
●『地理的表示のないワイン』…「ブドウ品種」・「収穫年」の表示が一定条件のもとで表示可能 ※これまでは不可
●『地理的表示付きのワイン』…「IGP」(仏・伊・西・ポ=IGP、独=g.g.A.)・・・指定地域内で栽培されたブドウを85%以上使用。原料はヴィティス・ヴィニフェラ種、及びヴィティス・ヴィニフェラと他種の交配。
「AOP」(仏=AOP、伊・西・ポ=DOP、独=g.U)…指定地域内で栽培されたブドウのみ。原料はヴィティス・ヴィニフェラ種のぶどうのみ。
※旧制度で使用されてきた伝統的表記も個別に認められるので、旧制度の表記が使えなくなるわけではないことに注意!
<ラベル表記>
◎主な義務記載事項…アルコール度数原産地瓶詰め業者、スパークリングワインの場合は残糖量の表示。
◎任意記載事項…収穫年(記載の場合は85%以上その収穫年のぶどうを使用)、原料ぶどう品種(表示の場合は85%以上使用)

Ⅴ 原料ブドウとブドウ栽培 P12~
○「世界的にワイン用として利用されているものは欧・中東計種(=Vitis vinifera ヴィティス・ヴィニフェラ)が多く約5000品種あるといわれているが、そのうち世界で栽培されているのは約1000品種と思われ、実際にワイン原料用として使用されている主要品種は約100品種程度」

P12の‘ブドウの断面図’の各部位のフランス語読みと、どの部位にどんな成分が含まれているかを押さえる。一昨年の問題に「リスベラトロール」が出題されましたが、‘果皮’に含まれるので、当然白よりは赤ワインに多く含まれます。 
○“糖度が高い部分”・・・果皮の内側      ○“最も酸が高い部分”・・・種子の間

ブドウの育成サイクルは、主要な語句とそのフランス語読みを順番に正確に覚える。 
≪休眠≫「剪定・Taille タイユ」(1~3月)⇒「発芽・Debourrement デブールマン」⇒「展葉・Feuillaison フェイエゾン」(3月~5月)⇒「開花・Floraison フロレゾン」⇒「結実・Nouaison ヌエゾン」(6月)⇒「色付き・Veraison ヴェレゾン 40日」(7~8月)⇒「成熟・Maturite マテュリテ」(8~9月)⇒「収穫・Vendange ヴァンダンジュ」(9~10月)

○「開花~収穫までは約100日」という期間は特に重要。

<ぶどう栽培に関する条件> P14 
○‘年平均気温’=10℃~16℃  
○‘緯度’=南北半球ともに緯度30度~50度  
○‘日照時間’=1000~1500時間  
○‘年間降水量’=500~900mm  
○‘土壌’=痩せた砂利、礫質土壌が適している。

栽培方法
a:「垣根仕立て」・・・世界的に広く実施。ボルドー、ブルゴーニュ、ドイツ、イタリア等。長梢2本を左右にとる「ギヨー・ドゥーブル」、長梢1本と2芽の短梢からなる「ギヨー・サンプル」、主幹から左右に枝を分け、それに2芽の短梢を等間隔に取っていく「コルドン」。
b:「棒仕立て」・・・モーゼルなど。急斜面で栽培者が上下左右に動きやすいようにハート型になるように2本の長梢をしばりつける。
c:「株仕立て」・・・南フランス、スペイン、ポルトガルなど。主幹上部に短梢を不規則にとる。乾燥地で、樹勢の強くない品種に合う。
d:「棚仕立て」・・・降雨の多い日本、日差しの強すぎるイタリア、ポルトガルの一部、エジプトなど。

生理障害
○「花振い(花流れ) Coulure クルール」…極めて多くの落果が発生し、果房につく果粒が極端に少ない状態になる場合。要因として「窒素過多強剪定開花結実時の低温や多雨ホウ素欠乏」など
○「Millerandage ミルランダージュ」…単為結実などの結実不良で、小粒の顆粒のまま、肥大せずに果房に残った状態。

ブドウの病害  …発生した年号とその対処法を覚える
●「ウドンコ病 Oidium オイディウム」…1850年ごろヨーロッパに伝播(仏:1855~56年)。開花期に硫黄を含んだ農薬を散布。
●「フィロキセラ」…(仏:1863年~19世紀末)。耐性を有する北米系品種(V.リパリア、V.ルペリストリス、V.ベルランディエリ)を台木とした接木苗を用いる。
●「ベト病 Mildiou ミルデュ」…1878年ヨーロッパで発見(仏:1878~80年)。ボルドー液の散布。
●「灰色カビ病 Pourriture grise プリチュール・グリーズ」…イプロジオン水和剤を使用。原因菌である‘ボトリティス・シネレア’が完熟ブドウにつくと‘貴腐’ブドウとなる。
●「晩腐病 Ripe rot ライプ・ロット」・・・日本では病害被害中最大休眠期にベンレートを散布。

<ウイルス病>
●「ブドウリーフロール(葉巻病)」、「フレック」、「コーキーバーク」などが代表。「ウイルスフリーブドウ苗の育成」や「クローン選抜」で対応。
●「ピアス病」は細菌による病害なので区別すること。


次回は『ワインの醸造』に進みます
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