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かがり火にて~アルザスワイン怒涛の11種飲み比べの巻PART1
2014-02-16 Sun 00:10
日付は前後しますが、前回の大雪の日(2月8日)にかがり火で開催されたOさん主催の「アルザスワインの会」に、電車が止まってしまいやむなく参加できなかったため、数日後都心で会議があった帰りにそのオコボレをいただいてきました

この日試したのはアルザスワインのみ11種類。しかもほとんどがGrand Cru でヴァインバックやウンブレヒト、トリンバック、マルセル・ダイスといった一流生産者のワインばかりといった超豪華ラインナップ

アルザスワインというと、最新の「ソムリエ協会教本」でも7頁分の記載しかなく、しかも51あるグラン・クリュについてもその名称と位置図が載っているだけで、それぞれがどういった特徴があるかまでは書かれてはおりません。
したがって“有資格者”といえども、よほどの興味を持って合格後勉強していかないと、その深遠なる魅力が判らないままになってしまう産地の一つといえるかもしれません。

私のワインの師匠であり、心の友でもある延命店長が書かれたレジメは、いつものように適度に下ネタがちりばめられ、なんと32ページに及ぶ超力作。しかもこの内容で《初級編》ということで二度びっくり

アルザスの地勢・気候について微に入り細に渡る記述がされており、ここでも是非ご紹介したい内容ですが、さすがに手に負えない量でもあり、今回は試したワインの紹介に絞ってみることにします。

      クレヴネール・ダイリゲンシュタイン2009①

      クレヴネール・ダイリゲンシュタイン2009②

① 2009 Klevener de Heiligenstein / Gerard Metz クレヴネール・ダイリゲンシュタイン/ジェラール・メッツ

トップバッターのこの白ワイン、「クレヴネール・ダイリゲンシュタイン」というのが一つの品種名であり、「Klevener」=(Pinot Blanc)とは全く別の品種なのだそうです。
そんな品種あったかな~と、教本を確認したところ、昨年度版より本文中とA.O.C.一覧の白向け品種欄に確かに品種名の掲載がされております。
以下延命師匠のレジメより…
「別名は『Savagnin Rose サヴァニャン・ロゼ』。Gewurztraminerの故郷を思わせるような、北イタリアの白ワインを想起させるような風味。野花やボイルしたアーティチョークや紫蘇、ラヴェンダーのような風味がかすかに感じられて、酸味がとても優しく広がり、ほんのりとバターのニュアンスもあって。まだまだ謎の多い品種ですが、ハイリゲンシュタット村とその周辺のわずか140haにのみ栽培が認められています。(中略)造り手のジェラール・メッツの当主エリック・カジミールはシャンパーニュのオーブのRMミッシェル・コロンの出身です。結婚してアルザスに来たのです。」


      シルヴァネール グラン・クリュ ゾッツェンベルグ2012①

      シルヴァネール グラン・クリュ ゾッツェンベルグ2012②

② 2012 Sylvaner Grand Cru Zotzenberg / Rieffel シルヴァネール グラン・クリュ ゾッツェンベルグ/リーフェル

シルヴァーナーは基本的にはGrnd Cruに認められておらず、その例外を唯一破っているのがZotzenberug ゾッツェンベルグ。これは教本にも記載があり、シニア呼称クラスでは出題されるレベルの問題かもしれません。
一般的に「ほとんどのSylvanerはアルザス平野のパッとしないテロワールに押しやられ、気軽なテーブルワイン用として、又はスターターとして脇役のワインとなります。」「だ~け~ど~!そんなSylvanerも、ZotzenbergやFrankenなど、適切なテロワールの元で大切に育て上げると、このようにまさに覚醒するのです!」
シルヴァーナーという品種は経験値がそれほどあるわけではありませんが、う~む、たしかにこれは安い価格帯のものとは別物で、フローラルな白い花の香りと、長く余韻として続くミネラル感がレベルの違いを感じさせる白ワインであります。
「2009年からビオデナミに転換し、古樹ならではのエネルギー(40~50年)を感じさせるこのワインの造り手リュカ・リーフェルはアルザスを代表する生産者のオステルタグから多くを学んでおり、マルク・クライデンヴァイスのアントワイン・クライデンヴァイスなどとも親交が深い事で知られています。」


      リースリング キュベ・サン・カトリーヌ リネディ!GCシュロスベルグ2011①

      リースリング GCシュロスベルグ2011②

③ 2011 Riesling Cuvee Saint Catherine L'INEDIT! Grand Cru Schlossberg / Dom.Weinbach リースリング キュベ・サン・カトリーヌ リネディ! グラン・クリュ シュロスベルグ/ドメーヌ・ヴァインバック

延命師匠が「アルザスに目覚めたきっかけとなった記念碑的ワイン」とのたまうだけあって、これは最初にちょっと香りを嗅いだだけで、リースリングという品種は真に偉大な白ぶどう品種であることを思い知らせてくれる白ワインです。
「『アルザスの偉大な畑』を初めて体験した時に『同じ品種、同じ造り手で、これほどまでに違うものか?!』と衝撃だったのです。Alsaceにおける『Grand Cru』という概念に生で触れた感覚でした。その時は『あぁ、僕はまだ何も知らないんだ。』という気持ちになり、…」とレジメには書かれてありますが、ドイツの“黒猫”のように集合畑で造られたジュースのような甘いワインがリースリングだと思い込んでいる向きにとっては、たしかに“衝撃”のリースリングだと思います。
「口当たりにキラキラとした透明感のあるピュアな甘みを感じますが、Schlossberg(城山の意味)らしい威風堂々とした太い味わいが徐々に主張し始め、過熟ぎみのブドウに由来するレモンピールのコンフィチュールのような風味に、後半現れるミネラル感が奥行きや立体感を感じさせ、余韻には細かくも芯のある酸味がエレガントに長~く楽しめます。『おぉ、これがGrand Cruの真骨頂!余韻も長い!』と感じます♪」


      ミュスカ グラン・クリュ ゴルデール2008①

      ミュスカ グラン・クリュ ゴルデール2008②

④ 2008 Muscat Grand Cru Goldert / Dom.Zind Humbrecht ミュスカ グラン・クリュ ゴルデール/ドメーヌ・ツィント・ウンブレヒト

「『アタシ達有資格者は今更マスカットなんてねぇ。』と思うかもしれません。でも、一口飲めば、なぜ延命がこれを出したかが分かってもらえると思います。やっぱりねぇ『Goldert』はアルザスを代表する偉大な畑の一つですよ。MuscatとGewurztraminerにとっては聖地の一つと思います。Muscatは例えブラインドとしても香りの段階で多くのワインが、『あ、マスカットねー』とまず、思うのですが、Goldertとなると、『うん、Muscatかな?でもこのオーラただもんじゃない…』となります。」
「口に含んで驚愕ですよ。笑 この圧倒的なヴォリューム感、余韻から酸とミネラル感がブレイクダンスを始めます。余韻も集中して感じてください。なんぼほど長いねん!ブランインドで飲むと一度Muscatから白紙に戻して考えなおす事も十分ありえます。『えぇ?これ~…あぁ、やつだ!Muscatをこんなにも偉大なワインに育て上げる畑は他にはない!GoldertのMuscatだ!』となります。笑」
いかがです、ここまで書かれたら絶対飲みたくなりますよね。
ちなみに、Muscatは大きく分けて4つに大別され、最も有名なのがイタリアのAstiに使われる「Muscat Blanc a Petits Grains ミュスカ・ブラン・ア・プティ・グラン」になりますが、アルザスの辛口に造られるタイプは「Muscat Ottonel ミュスカ・オットネル」であり、マスカットの中でも最も香りが弱いタイプとなるそうです。
たしかに麝香がプンプンのタイプとはかけ離れており、どちらかというとミネラル感が際立っており、マスカットの固定観念を覆されてしまうワインでありました。


      ゲヴュルツトラミネール グラン・クリュ フルシュテンタムVV2003①

      ゲヴュルツトラミネール グラン・クリュ フルシュテンタムVV2003②

⑤ 2003 Gewurztraminer Grand Cru Frutentum Vieilles Vignes / Paul Blanck ゲヴュルットラミネール グラン・クリュ フルシュテンタム ヴィエイユ・ヴィーニュ/ポール・ブランク

ゲヴュルツトラミネールは個人的にもその個性的で華やかな香りが大好きな品種で、コノスルのリゼルバなどはCP抜群で手軽に買えるために、普段飲みのワインとして重宝しているのですが、これはまた次元の違う「素晴らしい!」としか言葉が出ないワインであります。
延命師匠がこのワインを選んだ理由として、「①テロワールをまとった、②辛口としての ③熟成を経た ④ヴィンテージ特性のGewrztraminer を飲んで頂きたいからです」と記しておりますが、それだけの条件が揃ったゲヴュルツは初体験であります。
「特にどこまでも伸びる味わいの余韻に注目してください。ライチや白いバラ、白ユリ、カルダモンなどの香りが一滴一滴の奥底から弾けるように次々と溢れ、他の国や地方には見られないほどの圧倒的な余韻となってどこまでも、口内、鼻腔に漂い続けます。」との記述通りに、このワインを試すことが出来ただけでも今日来て良かったと思わせるワインでした。

ここまででようやく折り返しとなりますが、やはり長くなりましたので、今日はここまでとさせていただきます

次回後半に続きます…。
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