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二次テイスティング試験コメント対策《総合評価》編
2013-09-02 Mon 23:01
早いもので、記録づくめの猛暑であった8月も終わり、一次を突破された方々には、いよいよ勝負の9月到来となりました。

二次テイスティング試験コメント対策の本シリーズも、今回が最終の《総合評価》編となります。

これまでの《外観》《香り》《味わい》と視覚・臭覚・味覚によって得られた情報をまとめ、結論となる「ぶどう品種」・「生産国」・「収穫年」を導き出す最終段階です。
ソムリエコンクールというと、やはりブラインドテイスティングがコンクールの“花形”で、たったグラス一杯のワインから「ぶどう品種」や「生産地」・「収穫年」をズバリ言い当てることだけにやたらと注目が集まるわけですが、テイスティングの本来の目的は、そんな大道芸のような“品種当て”にあるわけではありません。
五感によって得られた情報を分析し、そのワインの品質についての判断を下すのが本来の目的になるわけで、そこには“感覚”という右脳的曖昧なものを、左脳的・定量的な“言葉”に昇華させるという極めて論理的な思考が必要となるわけです。


《総合評価》

●フレーヴァー(赤白共通): フルーティ  フレッシュな  濃縮した  フローラル  
                  ミネラル感のある  スパイシー  ヴェジタル  複雑


【解説】:フレーヴァー=風味、つまり「香り」と「味」を足したもの、の方向性を表す用語です。指定数の用語を選びます。
果実味については、「フルーティ」<「フレッシュな」<「濃縮した」の順に強くなります。若々しさを感じるワインについては、ヴォリューム感が軽いか重いかによりいずれかを選びます。ヴォリューム感がその品種特性であるシャルドネ以外の白は「フルーティ」・「フレッシュな」が正解の大半となり、シャルドネと思われる場合は「濃縮した」の正解率が高くなります。逆に赤の場合は「濃縮した」の正解率が高くなり、ガメイやピノ・ノワールといった比較的軽めなものは「フルーティ」の正解率が高くなります。また熟成が感じられるワインの場合は当然ながら「フルーティ」や「フレッシュな」は選ばないでください。白でも赤でも華やかな花の香りが前面に感じられるもの(白ワインなら『スイカズラ』や『アカシア』、赤ワインなら『すみれ』や『バラ』、『牡丹』にマークした場合)は「フローラル」を選びます。
 反面「ミネラル感のある」は、冷涼産地の白で香りが控えめなタイプの場合選びます。
樽熟成した赤に多いですがシラー(ズ)に代表される「黒胡椒」や「丁子」、「甘草」など強いスパイシー感がある場合には「スパイシー」を選びます。
 「ヴェジタル」は日照量の多くない産地のカベルネ系品種の場合選ばれており、「複雑」は明らかに熟成感のありかつ複雑性のあるタイプの場合になりますが、出現頻度はかなり少なくなっています。


●評価(赤白共通): シンプル、フレッシュ感を楽しむ  成熟度が高く、豊か
            濃縮し、力強い  エレガントで、余韻の長い  長期熟成型
            ポテンシャルが高い


【解説】:外観・香り・味わいの分析結果を総合した、最終的な結論を表す用語で、指定の用語数を選びます。
外観も軽く(色調が淡く、粘性も弱く)、香り・味わいもフレッシュ&フルーティで複雑性も感じられないワインであれば白も赤も「シンプル、フレッシュ感を楽しむ」を選びます。白の場合、伝統生産国のリースリング、ソーヴィニヨン・ブラン、アルバリーニョの正解率が高い傾向にありますが、赤の場合はガメイやロワールのカベルネ・フランなどごく一部の品種に限られます。
 「成熟度が高く、豊か」、「濃縮し、力強い」は、原料ぶどうの成熟度合いを表す用語だと推定されます。「成熟度が高く、豊か」<「濃縮し、力強い」の順で、程度に合わせてどれかひとつを選んでください。白も赤も「シンプル、フレッシュ感を楽しむ」以外のワインは「成熟度が高く、豊か」の正解率が一番多くなります。
 「エレガントで、余韻の長い」は赤のピノ・ノワールやネッビオーロといった明るい色調の高貴品種の正解として選らばれることの多い用語です。
 「長期熟成型」、「ポテンシャルが高い」は、ワインの凝縮感と熟成可能性を表す言葉で、「長期熟成型」<「ポテンシャルが高い」の順で程度に合わせて選びますが、白赤ともにスケール感があり、かつ熟成感のある高級ワインにしか使われませんので、出現頻度は高くありません。過去、白ではブルゴーニュのシャルドネに一度しかなく、赤ではスペイン、リオハのテンプラニーリョ、イタリア、ピエモンテのネッビオーロ(『バローロ(バルバレスコ)』)といった熟成タイプで正解とされています。
 なお、一度だけアメリカのジンファンデルで「コンパクトで熟成感がある」という言葉が模範解答で使われたことがありますが、この呼称資格試験においてはレアケースとして無視しても構わないと思います。


●供出温度(赤白): 7度以下  8~10度  11~14度  15~18度  19度以上

【解説】:教本P576の一覧表を確認する必要がありますが、あまり深く考える必要はありません。
試験に出される白の多くが「8~10度」になり、ヴォリューム感・熟成感のあるシャルドネの場合は「11~14度」を選んでほぼ正解となります。赤の場合は、明らかに軽いワインの場合は「11~14度」、それ以外であれば「15~18度」を選んで正解となります。


●グラス(赤白共通): 小ぶり  中庸  大ぶり

【解説】:ワインの香りの強さ、スケール感、高級度合いに応じてひとつを選択します。評価の項目で「シンプル、フレッシュ感を楽しむ」評価のワインは「小ぶり」を選び、それ以上のヴォリューム感のある白の場合は「中庸」を選びます。ブルゴーニュの熟成したシャルドネのように非常に高級だと確信のある場合のみ白は「大ぶり」を選びます。
赤ワインの場合はミディアムボディクラスのワインであれば「中庸」、ミディアムボディでも非常にフローラルであったり、フルボディと感じられれば「大ぶり」を選んでください。


●デカンタージュ(赤のみ):  必要なし  飲む直前  事前(30分~60分以上前)

【解説】:軽い赤ワイン(ライトボディ)~ミディアムボディクラスの赤ワインは「必要なし」を選んでください。タンニン分と酸味の形成するワインの骨格が強く、口に含んだときに「固い」印象を受ける荒削りな若いワインについては、「飲む直前」を選びます。「事前(30分~60分以上前)」を選ぶのは、カベルネ・ソーヴィニヨンやシラー、ネッビオーロの高級品で、強靭なタンニンを持つワインに限られます。
ちなみに過去2年間で、「必要なし」の正解率は75%、「飲む直前」は63%となっており、「事前(30分~60分以上」の正解は16銘柄中3銘柄のみですが、その場合でも「飲む直前」が同じく正解となっておりますので、デカンタージュが必要と思われた場合は、実際は「飲む直前」を選べばよいことになります。


以上で二次テイスティング試験におけるコメント対策は終了となるわけですが、8月3日にアップしました過去2年間の正解一覧をよくご覧いただければ、《外観》⇒《香り》⇒《味わい》⇒《総合評価》に至る各項目には、そのワインのタイプによってかなりの相関関係があり、パターン化して覚えることが可能であることがお分かりいただけると思います。
あとは実際にそのワインを試すときに、各項目にどの用語が当てはまるかを考えながら反復練習するしかありません

今年初めてこの試験にチャレンジされる方で、真っ先に覚えるべきは、白ならリースリング(独・モーゼル、仏・アルザス)、ソーヴィニヨン・ブラン(仏・ロワール・ACサンセール、NZ・マールボロ)、シャルドネ(米・カリフォルニア、仏・ブルゴーニュ)、赤ならカベルネ・ソーヴィニヨン(米・カリフォルニア)、シラー(ズ)(仏・ローヌ、豪・南オーストラリア)、メルロ(仏・サンテミリオン、日本・塩尻)、ピノ・ノワール(仏・ブルゴーニュ、米・加州もしくはオレゴン州)の高貴王道品種になります。
これらの品種は毎年必ず出題されており、これらの品種は絶対に外さないことが合格への近道となるからです。
例えば、昨年のアドバイザー・エキスパートの赤は、ガメイ(かなり色調が濃いタイプのため多くの人が不正解となったと聞いています)、ジンファンデル、ネッビオーロとかなりの難問でありましたが、白はソーヴィニヨン・ブラン、リースリング、シャルドネと極めて真っ当な品種であり、合否の分かれ目はここで正解出来たか否かであったと思われます。
残りあと二週間ほどとなりましたが、あとはどれだけ真剣にそのワインと向き合ったかが勝負の分かれ目になると思います。

受験者の皆様は、最後まで諦めずに、その栄冠を手にすることをお祈り申し上げております。

皆様のご健闘、合格をお祈り申し上げます
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この記事のコメント
no.267:
凄い参考になりました。
明日のアドバイザー二次頑張ります。
2013-09-16 Mon 12:33 | URL | キャプテン #-[ 内容変更]
no.268:Re: タイトルなし
キャプテン様

コメントありがとうございます。

このブログ記事が少しでもお役に立てたようで幸いです。

キャプテン様のご健闘、合格を心よりお祈り申し上げます。

ロベール
2013-09-16 Mon 21:12 | URL | シャトー・ロベール #-[ 内容変更]
no.269:
たいへん報告が遅くなりましたが、
二次試験も合格できました。
ありがとうございました。
2013-10-26 Sat 23:51 | URL | キャプテン #-[ 内容変更]
no.270:合格おめでとうございます
キャプテン様

合格ほんとうにおめでとうございます。
これも最後まで一生懸命頑張った成果だと推察致します。

このブログが少しでもお役に立てたなら、これほど嬉しいことは
ありません。

ある意味、これからがほんとうの勉強になると思いますが、
今後益々のご活躍をお祈り申し上げますv-291
2013-10-27 Sun 00:37 | URL | シャトー・ロベール #-[ 内容変更]
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