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かがり火にて…ロワールワイン会参加(2.16)
2013-02-18 Mon 04:17
“かがり火”のE師匠より、「ロワールのワイン会に来ませんか~」とお声掛けいただいたので、もちろん二つ返事で参加させていただきました

この日は「ロワール地方のトップクラスの生産者の高級ワイン、有名だけど飲んだことのないレアワインが怒涛の11種類でます」とのことで、いやがうえに期待も高まります(゚▽゚*)

E師匠がこの日のために書き下ろした渾身のレジメ、もちろんシ○ネタ満載(でも今回は少ない方でしたw)を参考にしながら、11種類の高級&レアワインをじっくりと味わっていきます
(以下ワインについての「」部分のコメントは、ほぼE師匠の記事を基にしています

      キュヴェ・トレゾール・ブリュット2008

1.2008 Cuvee Tresor Brut Buvet Ladubay キュヴェ・トレゾール・ブリュット
(造り手)ブヴェ・ラデュベ

まずは、AC Saumur Mousseux で乾杯です
「“Tresor トレゾール”とは仏語で“宝物”の意味。新樽のニュアンスが綺麗に果実味に溶け込み、バランスの良い、構成力のしっかりとしたMousseux」
新樽由来の複雑性があり、全体を支えるしっかりとした酸が、長い余韻となって続きます。

      ミュスカデ・セーブル・エ・メーヌ エクスプレッション・ドルトネス2010

2.2010 Muscadet Sevre et Maine Expression d'Orthogneiss Dom.de l'Ecu ミュスカデ・セーブル・エ・メーヌ エクスプレッション・ドルトネス
(造り手)ドメーヌ・ド・レキュ

2つ目の白は、ビオディナミから造られるミュスカデ。「典型的なミュスカデのさっぱり感というよりは、逆にややトロリとした口当たりで舌を包み込むようなオイリーさがあり、果実味もミュスカデである事を忘れさせるような濃縮感があります。」
ミュスカデといえば、初夏から暑い季節に美味しいさっぱり爽やか系の白のイメージが強いですが、これはその常識的な概念を覆すミュスカデであります。

      ヴーヴレー ドゥミ・セック オーボワ2009

3.2009 Vouvrey Demi-Sec Les Hautbois Dom.de la Mabilliere ヴーヴレー ドゥミ・セック オーボワ
(造り手)ドメーヌ・ド・ラ・マビリエール

「Secを飲むと冷涼な地域ならではの豪腕系の厳しい酸味が目立ち、バランスに欠けた構成からくる味わいの印象は否めないですが、Demi-Secは素晴らしいバランスで、わずかな甘味を含ませることにより、酸を和らげてボディに厚みを持たせています」「シュナン・ブランに由来する、躍動感のあるやや硬質な酸味が口内にクリスピーな触感を与え、リンゴや白い花からとった蜜を思わせるような風味がかすかな甘味と共に穏やかに染み渡る」癒しのワイン。
少し前に千本ノックのブラインドでも、Vouvrey Demi-Secを出していただいたことがありますが、“癒し”の部分ではドイツ、モーゼルやラインガウのリースリングに共通するものがあり、個人的にもとても好みの白ワインでありました。

      カベルネ・ダンジュー2010

4.2010 Cabernet d'Anjou Cave des Vignerons de Saumur カベルネ・ダンジュー
(造り手)カーヴ・デ・ヴィニュロン・ド・ソーミュール

「ロゼ・ダンジューだと残糖量が多すぎて、甘味が目立ってダレてくることがありますが、カベルネ・ダンジューは同じ半甘口ながら、カベルネ系の渋みが脇を締めています。」
たしかに、市場に多く出回っているジュースのようなただ甘いだけの半甘口ワインから比べれば、硬質なミネラルが感じられ、全体的に引き締まった印象の、バランスが絶妙のロゼワイン。

      ヴーヴレー&カベルネ・ダンジュー
      左側のグラスが“ヴーヴレー”、右側がカベルネ・ダンジュー

      ルビー・エクセランスNV

      ルビー・エクセランス

5.NV Rubis Excellence Demi-Sec(Moussex) Bouvet-Ladubay ルビー・エクセランス
(造り手)ブヴェ・ラデュベ

「1つ前の“カベルネ・ダンジュー”の個性を、より濃厚にしたスタイル。レッドチェリージャムなどの非常に濃厚な赤系果実の香りに、木樽の香りが加わり、アフターフレーヴァーもとてもリッチで、その発泡性が華やかさを演出している」珍しい赤の発泡性ワイン。
「品種はカベルネ・フランを中心としてグロロー、ガメイをアッサンブラージュしていますが、それはまるで、ピンではブサイクすぎて仕事がない娘も、群れをなしたら少しはマシに見えるAKBのようです」
「ぼ、僕が言うたんちゃうよ!E師匠が言うとったんやで!」
師匠、いつか刺されますよ、ホンマにo(メ`皿´)○()△☆)/

日ごろは呼称資格試験やコンクールのテイスティング対策としてワインを選んでいるため、どうしてもスティルの赤・白ばかりに偏ってしまうのですが、本来このようなタイプも幅広く味わうことによって、本当のワインの奥深さを知ることが出来るのでしょう。

      アンペリデ ペ・エヌ 1328

      アンペリデ ペ・エヌ

 
6.2008 Ampelidoe P.N.1328 Ampelidoe アンペリデ ペ・エヌ
(造り手)アンペリデ

「ブラインドで飲んだらロワールって絶対言えない。このワインを飲めば、醸造家のフロデリック・ブロシェがなぜ『鬼才』と評されるのか分かるような気がします。」
この造り手のワインは、これまでブラインドで何度か出してもらったことがありますが、たしかにカベルネはオー・メドックの良く出来た年のものと間違えてしまったほどレベルの高いものでありました。
このピノも「ラズベリージャムに湿った土のニュアンスが溶け込み、構成力のある肉厚な味わいになっており、冷涼なロワールの赤ワインにありがちな線の細さは感じられず、むしろフルボディタイプです。」

      ソーミュール・シャンピニー2004

      ソーミュール・シャンピニー

7.2004 Saumur Champigny Les Poyeux Clos Rougeard ソーミュール・シャンピニー レ・ポワイヨー
(造り手)クロ・ルジャール

「『ロワールの赤ワインで最高のものは?』と問われて真っ先に名前が出るのはこのクロ・ルジャールです。…『レ・ポワイユ』は日照と風通しに恵まれている単一畑の名前で平均樹齢40~45年のブドウ樹から生まれます。ビオデナミで天然酵母を使用。ブラインドで飲むと単純にロワールとは言えないほどの複雑で濃い構成ですが、やはりどこか落ち着きと品があります。」
う~む、ぶどうの熟度が高いためか、特にロワールのカベルネ・フランにありがちなエルバッセのニュアンスは感じられず、腐葉土のような熟成感がとても心地よく感じられます。これもまた、ロワールの“軽い赤”の印象を覆す複雑かつ重厚な赤ワイン。

      サンセール ジャディス2002

      サンセール ジャディス

8.2002 Sancerre Jadis Henri Bourgeois サンセール ジャディス
(造り手)アンリ・ブルジョワ

「私はこれほど偉大なサンセールの造り手はアンリ・ブルジョワをおいて他に思いあたりません」とE師匠太鼓判の偉大な白ワイン。
ブラインドで出されて、果たしてこれが“サンセール”と答えられる人がいるのでしょうか?シャルドネの熟成タイプは珍しくありませんが、これを味わえば、ソーヴィニヨン・ブランが熟成によって偉大なワインへと変貌する高貴品種であることが納得できます。
「熟れたパイナップルやマンゴーにマンダリンオレンジ、菩提樹の蜂蜜、バニラ、ヘーゼルナッツ、カスタードにグラスから次々に溢れ出る香りだけで幸せな気持ちになり、下手したらちょっとウルってきます」とE師匠の賛辞が続きますが、実際に飲んでみないことにはこの素晴らしさは分かりません。

      クーレ・ド・セラン2006

      E師匠デカンタージュ

      クレー・ド・セラン

9.2006 Clos de la Coulee de Serran Nicolas Joiy クロ・ド・ラ・クーレ・ド・セラン
(造り手)ニコラ・ジョリー

「出ました、妖気漂うおっさん。ロワールを勉強する上で避けては通れない、ビオデナミの伝道師ニコラ・ジョリーです。」
ヴィンテージは2006年と熟成の域に入っていますが、そのポテンシャルを引き出すため、神咲雫真っ青のE師匠必殺デカンタージュで、ワインを覚醒させます。
この日出されたワインはビオデナミのものが幾つかありますが、そのどれもがいわゆる“自然派”のビオ臭さを感じさせないクリーンな味わいで、どのような造り方であれ、最後はやはり造り手の力量が重要ということが分かります。これも先のアンリ・ブルジョワ同様、フレッシュな若い白ワインにはない、複雑性のある後天的な味わいを持った白ワイン。
「サヴィニエールには2つの事実上のグラン・クリュがあり、一つは『Savennieres Roche-aux-Moines』、そしてもう一つがこの『Clos de la Coulee de Serran』です。…Clos de la Coulee de Serranは12世紀にシトー派修道院が植えた由緒ある畑で歴史があります。平均樹齢40年ほどで、一番古い樹は80年。古樽で数ヶ月熟成しています。」

      ブラン・フュメ・ド・プイィ 2009 ディディエ・ダグノー

      ダグノー

10.2009 Blanc Fume de Pouilly silex Didier Dagueneau ブラン・フュメ・ド・プイィ
(造り手)ディディエ・ダグノー

「生産者のディディエ・ダグノーは、『ロワールの異端児』や『野生児』と呼ばれてましたが、紛れもなく当地の鬼才の一人です(でした)。残念ながら2008年に飛行機事故で亡くなりました。ちなみにシレックスという名は土壌(火打ち石)から来ています。」
2008年といえば、私が本格的にワインの勉強を始め、ワインエキスパートにチャレンジした年で、ディディエ・ダグノーが事故で亡くなったということは、当時新聞かなにかで読んだ記憶があります。
味わいは媚びたところの全く無い、そのラベルの絵のようにとても硬質なミネラルと酸が感じられる、飲み手を選ぶ造り方。
この2009年は、跡継ぎの息子さんと娘さんの手によるものとのことですが、父の意志を立派に受け継いで頑張っていることが伝わってくる、ポテンシャルの高さを感じさせるワイン。

      カール・ド・ショーム1988

11.1988 Quarts de Chaume Dom.des Baumard カール・ド・ショーム
(造り手)ドメーヌ・デ・ボーマール

「“ロワールの3大貴腐ワイン”の中でも“Quarts de Chaume”こそが真のグラン・クリュではないかと思っています」とE師匠が絶賛するだけあり、最後を飾るに相応しい、素晴らしく熟成を遂げた貴腐ワイン。
1988年といえば、バブル絶頂のちょっと前の、まだ社会人になって間もなくの頃でありました。それからもう随分経つんだな~、などとしばし感傷に浸りながら味わってみますが、まだまだ果実味もあり若々しさも保ちつつも、蜜蝋、シロップ漬けのような貴腐独特の熟成感と複雑性もあり、とても幸せな気持ちにさせてくれます。

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     この日、ワインと一緒にいただいたお料理

ロワール地方のワインというと、ボルドーやブルゴーニュ、シャンパーニュといった3大銘譲地の名声に隠れ、ローヌ同様2番手の産地というイメージがあり、小売店の品揃えとしても片隅でひっそりと売られてしまっているのが現状ですが、今日だけでもこれだけの個性溢れる素晴らしいワインを味わうことができ、とても勉強になったとともに、まだまだこれから知りたいと思う産地でありました。

今回のレジメの最後の方で、E師匠はこう書かれています。
「(このカール・ド・ショームの)当主のフローランは『ワイン醸造において決して進歩と革新を無視してはならない。』と明言しています。『美味しいワインを造るぜい!』という情熱があってなんぼです。(中略)私がシャンボール・ミュズィニー村のユドロ=バイエで働いていたときのことです。(中略)当主のドミニクは朝の6時から夜の1時まで働きづくめでした。私は収穫チームが解散したあと醸造チームにも参加していたので、彼らの動きを見ていましたが、ドメーヌの幹部は皆そうでした。まさに情熱が動かしています。(中略)ボーマールも毎年、毎年、神経を尖らせ、真剣勝負しながら技術を高めて今の名声に至ったのです。」

そうなんですね、一番大事なのはやはり“情熱”なんですよね

“情熱”ある造り手の思いを、またそれ以上の“情熱”を持って、お客さまにお伝えていくのが我々アドバイザーやソムリエといった有資格者の使命なのだと思います。

私には“知識”も“経験”もまだまだ足りませんが、“情熱”だけは失わず、前に進んで行きたいと思います
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