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「虎の穴」へようこそ!全国大会決勝出場を目標に、日々修行中のワインアドバイザーの日記です。
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RAVENSWOOD VINTNERS BLEND ZINFANDEL 2010 レーヴェンズウッド ヴィントナーズ・ブレンド ジンファンデル
2012-10-04 Thu 22:09
9月2日の記事で、二次テイスティング対策として、品種の選び方の優先順位を書いたわけですが、白はともかく、赤については「取りあえず試験対策的には最も後回し、もしくは無視で構わないと思います。」と書いた“ガメイ”や“ネッビオーロ”がアドバイザー、エキスパートでそれぞれ出題されてしまい、この記事をお読みいただいた受験者の方々にはたいへんなご迷惑をおかけしたことを、まずはお詫び申し上げます。

しかし、これも前回(9月26日)の記事で述べたことではありますが、ガメイも普通のボージョレやヴィラージュクラスではなく、クリュ・ボージョレのクラスともなると、勉強を始めたばかりの方々にとってはカバーすべき品種やグレードが広がりすぎ、ノーマル呼称の認定試験としてはかなり厳しいと言わざるを得ません。
私がエキスパートを受験した2008年の品種は、“リースリング(独)”、“シャルドネ(仏)”、“カベルネ・ソーヴィニヨン(チリ)”、アドバイザーを受験した2010年は、“リースリング(独)”、“シャルドネ(日)”、“シラー(仏)”と、高貴王道品種のみであったからこそ、初心者である私であっても対応できたと思われ、これが今年度の品種であったら、「赤の2品種はブラインドで当てられたか?」と自問しても、全くその自信はありません。
ノーマル呼称であれば、先ずは高貴王道品種を明確に区別できることが最重要だと思うのは、はたして私だけでしょうか?
シニア資格であればともかく、この点はソムリエ協会にもよく考えて出題していただきたいと、個人的には考えます。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、今回は対策リストにも載せなかった“ジンファンデル”であります。

今年度のシニアエキスパートに出題されたことは分かっておりましたが、まさかノーマル呼称では出されまいと決めつけていたため、リストアップもしておりませんでした。

シニア呼称と今回出題されたジンファンデルは、ともにヴィンテージが2007年と、ともに熟成感がかなり感じられるタイプであると推測されますが、ジンファンデルそのものの特徴を捉えるために、それよりも若いヴィンテージのものを試すことにしました

      レーヴェンズウッドジンファンデル1

      レーヴェンズウッドジンファンデル2


RAVENSWOOD VINTNERS BLEND ZINFANDEL 2010 レーヴェンズウッド ヴィントナーズ・ブレンド ジンファンデル

【生産国・地域】:アメリカ、カリフォルニア州
【生産者】:RAVENSWOODWINERY  【輸入者】:アコレード・ワインズ・ジャパン(株)
【品種】:ZINFANDEL   【ヴィンテージ】:2010年
【アルコール度数】:13.5% 【タイプ】赤・フルボディ
【購入価格】:¥1,800

【外観】
〔清澄度〕澄んだ 〔輝き〕輝きのある 〔色調〕紫がかった、ルビー 〔濃淡〕濃い 〔ディスク〕やや厚い 〔粘性〕強い、豊か 〔外観の印象〕若い、よく熟した、成熟度が高い、濃縮感がある

【香り】
〔豊かさ〕しっかりと感じられる、力強い
〔特徴〕ラズベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、ブラックチェリー、プラム、ジャム、樹脂、メントール、ヴァニラ、甘草、黒胡椒
〔香りの印象〕
若々しい、開いている、第一アロマが強い、木樽からのニュアンス

【味わい】
〔アタック〕やや強い 〔甘み(アルコールのボリューム感も含む)〕まろやか、豊かな 〔酸味〕爽やかな、なめらかな 〔バランス〕骨格のある、肉厚な、力強い、まろやかな、心地よい 〔タンニン分〕力強い、緻密、サラサラとした 〔アルコール〕やや強め 〔余韻〕やや長い

【フレーヴァー】
フルーティ(濃縮した)、スパイシー、
【評価】
成熟度が高く、豊か、濃縮し、力強い
【供出温度】15~18度
【グラス】中庸、大ぶり
【デカンタージュ】必要なし
【収穫年】2010年
【生産国、地域】アメリカ、カリフォルニア州
【主なぶどう品種】ZINFANDEL

色調はカベルネやシラーのように色素が詰まった感じではなく、エッジはぼやけた感じの濃いルージュ。近しい品種でいえば、グルナッシュやカリピノのような、やや濃い目のルビーでしょうか。
香りもラズベリーやプラムなどの赤い果実と、ブラックベリー、ブラックチェリーなどの黒い果実両方の特徴が感じられ、グルナッシュのような甘いフレーバーと、シラーのようなスパイシーなニュアンスも感じられます。
味わいは新世界の赤らしく、果実味が前面に感じられ、タンニンは柔らかく、細かく溶け込んでおり、収斂性はあまり感じられません。
ジャムのような凝縮感がありますが、酸味がしっかりと全体を支えており、バランスはとても良いワインだと思います。
ジンファンデルはまだ経験値が浅い品種ということもありますが、これをブラインドで出された場合、おそらくローヌ系の品種と答えると思います。特に呼称資格試験のような場面では、たとえ“ジンファンデル”という品種が頭の片隅をよぎったとしても、どうしても安全パイを選んでしまうのが人情であり、確信を持って答えるには、やはり相当の経験値を積まないと難しいのではないかと思います。
やっぱり、ワインは難しいですね。ま、難しいからこそ、もっともっと知りたいと思うのでしょうか・・・。
もっとも、コンクールレベルでは当てて当然の品種であり、今年のうちにはその特徴を明確に掴めるようになりたいと思います。
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