「虎の穴」へようこそ!全国大会決勝出場を目標に、日々修行中のワインアドバイザーの日記です。
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ソムリエ協会関東支部第1回例会参加2月23日(水)
2011-02-26 Sat 02:55
試飲会&ワインセミナーの季節がやってきました
前日のスマイル試飲会に続き、この日もフランス農水省主催の食品・飲料展示商談会の案内がきていたのですが、後からソムリエ協会の例会の案内が届き、その内容がまた日本トップクラスの4人のソムリエによるテイスティングセミナーであったので、迷わず後者に参加することにしました。

「関東支部第1回例会セミナー」
【日時】:2011年2月23日(水) 15:30~17:30
【会場】:東京都港区高輪 グランドプリンスホテル高輪 B1 プリンスルーム
【テーマ】:「ソムリエ座談会〈デギュスタシオン編〉」
【講師】:阿部誠氏(2002年第3回全日本最優秀ソムリエコンクール優勝)
     石田博氏(1996年第1回&1998年第2回全日本最優秀ソムリエコンクール優勝、
            2000年第10回世界最優秀ソムリエコンクール第3位)
     佐藤陽一氏(2005年第4回全日本最優秀ソムリエコンクール優勝)
     中本聡文氏(1996年SOPEXA主催第9回全日本最優秀ソムリエ最高技術賞コンクール
             優勝)

このセミナーは、現在ソムリエ協会の機関誌『Sommelier』に連載中の「ソムリエ座談会」そのままを公開で行うというもの。
普段の例会ではありえない豪華な顔ぶれの講師陣で、平日なのに350名入る会場は超満員の大盛況。
しかも内容が「デギュスタシオン編」ということで、この日は4種類のワインが出されたのですが、会場はもちろん4人の講師にもブラインドで出され、それがいったいどんなワインなのかを解き明かしていくという大変興味深い試みでありました(セミナーの司会進行上、持ち回りで講師の一人だけがその正体を知らされているだけでした)。
講師もブラインドで行うというのは佐藤陽一さんの発案だったらしいのですが、その佐藤さんが開口一番「やっぱりやめればよかった」という言葉に、会場は爆笑に包まれセミナーがスタートしました。

     ソムリエ協会例会20110223-1

白・赤2種類づつのワインを[外観]、[香り]、[味わい]の順に、4人のトップソムリエがそれぞれの解明の手掛かりを探し出し、まるでシャーロック・ホームズのようにそのワインの正体を解き明かしていきます。
このセミナーでたいへん勉強になるのは、同じ場所・時間で同じワインについてブラインドで試すことにより、自分が感じたことと講師の方々が感じたことを、リアルタイムで比較・検証できることであります。そしてそう感じた根拠はなんなのか?それをどのように理論づけていくのか?を講師の方々との共有体験から自分のものにしていくことが出来ます。

まずは白ワインが2銘柄。写真左の白からスタートしたのですが、自宅で蛍光灯の下で外観を見るのと、ホテルの宴会場のやや薄暗いオレンジ色っぽい照明の下で見るのとでは普段の感覚とズレが生じるので注意が必要だと感じました。
私の目にはやや濃いめの淡い黄金色に見え、温暖な産地のワインに見えたのですが、講師の方々は異口同音にグリーンのトーンが強く冷涼な産地の印象とのこと。この辺がどちらかというと普段薄暗い照明の下で仕事をしているソムリエさん達との経験値の差なのでしょうか。
香りと味わいはアロマティックな品種というよりはニュートラルな品種で、樽を使っていないクリーンな印象がかんじられました。酸味がしっかりしているので、やはり冷涼な産地かなという疑問もありましたが、このところ飲む機会が多くなった、樽熟をかけていないクリーンなシャルドネに近い印象だったので、[品種]:シャルドネ、[生産地]:フランス、ラングドック・ルーション、[生産年]:2008年、と記入。
品種について講師の方々は、中本さんが「ガルガーネガ」、阿部さんが「シャルドネ」、佐藤さんが「ミュスカデ」とそれぞれ回答しましたが、正解はなんとブルゴーニュの「アリゴテ」2008年。
いきなり講師の方々も全員外す波乱のスタート。

2番目の白は、最初のものよりやや濃い色調で、ナッツやヴァニラのようなオーク樽由来の香りがはっきりと分かります。全体のバランスはとても良く、クリーミーで上質感もあるため木樽醗酵・熟成されたブルゴーニュの1erクリュクラスかなとも思いましたが、温暖な産地を連想させる濃いめの色調とボリューム感から新世界の上質ワインと判断。[品種]:シャルドネ、[生産地]:アメリカ、カリフォルニア、ナパヴァレー、[生産年]:2007年、と記入。
正解はカリフォルニア、ソノマのシャルドネ2008年。おお、惜しい
この辺は、さすがに講師の先生方も品種は外しません。

     ソムリエ協会例会20110223-2

3番目の赤はとても淡くマゼンタの色調が強いルビーの外観。ややくすんだ感じもあり、ビオワイン?のような印象。薄い色素量と淡い色調から冷涼産地のピノやガメイ?あるいはまだ経験したことの無いドイツの赤品種?香りの印象はビオワイン独特のやや還元臭とピーマンを連想させる茎っぽいグリーンな印象。味わいはタンニンよりはしっかりとした酸味とミネラル感が主体。
ビオで冷涼産地で青っぽい香りとくれば、ロワールのカベルネ・フラン?というのが第一印象。しかし、時間が経つにつれ、ピノのような赤い果実の印象が強くなってきた感じがし、酸味も強いし、いかにビオでもCFならもう少し濃い色調では「これ、もしかしてひっかけ?」という疑念が湧いてきたため、最終的に[生産地]:フランス、ロワール、[品種]:ピノ・ノワール、[生産年]:2009年、と記入。
正解は、ロワールの「シノン2007年」、むむむ、最初の印象どおりカベルネ・フランでしたか
このワインについては、講師の阿部さんも「最初の印象はカベルネ・フランだと思ったけど、途中からピノ・ノワールじゃないかと考えが変わってきた。しかし、迷って違う方へいってしまうと、だいたい第一印象のほうが正しい場合が多いんですよね~」と仰っていましたが、トップソムリエの方と同じような思考パターンを踏んでいたことがわかりちょっと安心。
講師の方々はAOCの違いはあれ、ヴィンテージまでほぼ正解なのはさすがであります。

4番目の赤は全国最優秀ソムリエコンクール並み?の難問でありました。外観は3番目と正反対で、輝きの強い紫色を帯びた濃いルビーの外観。香りと味わいの第一印象は、直近で試した中では昨年のアドバイザー二次試験に出された「ローヌのシラー」が一番近い印象。そのときの第一印象は「ローヌのグルナッシュ」と感じて外してしまったのですが、今回もグルナッシュの印象が強く感じられたため、そのときのトラウマ?から、「いやいや、これはシラーに違いない」とほぼ第一印象で決定しました。ただ、シラーにしては赤みが強く色素量も少なめで、樽のニュアンスよりもフローラルな印象が強いモダンな造りの印象があり、「クラシックなローヌよりもモダンなラングドックあたりのグルナッシュではあるまいか?」という疑念も湧いてきたのですが、これも先ほど考えを変えて外したため、最初の印象どおり[生産地]:フランス、ローヌ、[品種]:シラー、[生産年]:2008年、と記入。
講師の先生方は、石田さんが「ラングドック・ルーションのグルナッシュ、シラーのブレンド」、阿部さんが「マルベック」ということでしたが、正解は、なななんと「スペイン、リオハのテンプラニーリョ50%とグルナッシュ50%のブレンド2009年」と石田さんが品種の半分を当てただけの超難問でありました。リオハといえば、アメリカンオークを使用した長期熟成方の伝統産地の印象が強く、これだけ果実味優先のモダンな印象のワインから「リオハ」という生産地を導き出すのは、トップソムリエといえども至難の技といえるでしょう。ただ、石田さんと佐藤さんが、[香り]のところでMC法(ボージョレー・ヌーヴォーと同じ醸造法)由来の「赤い花の香り」を嗅ぎ取っていたのはさすがと言わざるをえません。

     ソムリエ協会例会20110223-3

ブラインドという緊張感がありながらも、ソムリエ協会の機関誌の記事さながらに和気あいあいとした雰囲気で、あっというまに過ぎた2時間でしたが、今の私にとってはとても貴重な勉強になった2時間でありました。
4人のトップソムリエと同じワインを分析しコメントすることにより、今の自分が到達できている地点と足りない部分が判り、何が自分にとっての課題なのかがハッキリと浮き彫りになったことが、何よりの収穫といえるかもしれません。もっともその課題が途方に暮れるくらい多いのですがね
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