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2015年度一般呼称資格試験「ポルトガル」重要ポイント
2015-07-31 Fri 15:44
日本ソムリエ協会のHPに、今月12日に行われた「第6回全日本J.S.A.ワインエキスパートコンクール」予選通過者が発表されております。

その中に、現在は周田ソムリエのお店“アペリティフ”で定期的に行われているテイスティング勉強会でご一緒させていただいている、和田大さんと宮本英明さんのお名前がありました。

和田さん、宮本さん、まずは予選突破たいへんおめでとうございます

お二人ともに前回大会のファイナリストであり、勉強会でのコメントも教わることばかりでありますが、さすがですね。

準決勝、公開決勝は10月28日(水)に高知で行われるとのことですが、お二人のご健闘をお祈り申し上げます。



さて、「あれ、この前に教本を開いたのはいつだったっけかな・・・?」というくらい久しぶりにソムリエ協会の教本を開けてみます

そして中断していた重要ポイントのチェックを「ポルトガル」から再開です

ポルトガルといえば、「ポート」や「マデイラ」といった歴史のある酒精強化ワインが出題のメインになりますが、最近では地ブドウで造られた個性的なスティルワインも注目を浴びており、グローバリゼーションによる均質化の逆をいく生産国としても面白いのではと思います。


さて、肝心の記述内容ですが、一通り目を通してみましたが、ワイン生産量やブドウ栽培面積等の直近の統計数値以外、レイアウトを除いては変わったところはほとんどありません。

よって試験対策的には昨年度指摘しております重要ポイントとほとんど変わりはないのですが、今年からご覧いただいている読者の方のためにも、再度整理し直してアップすることにします


【プロフィール】 P306~307

1756年にポートワインの原産地管理法制定 ⇒ 世界最初の原産地管理法

1907年から、長い伝統を持つ生産地をデノミナサン・デ・オリジェン=DO で制定。

1986年EU加盟。ぶどう栽培やワイナリーへの投資が進み、急速な品質向上が見られるようになった。世界各国への輸出も伸びており、世界が注目を始めた産地のひとつ。

ポートワインマデイラワイン ⇒ スペインのシェリーと並び「世界三大酒精強化ワイン」と称される。


【歴史・気候風土】 P307

●紀元前600年~500年頃に、フェニキア人によりぶどう栽培始まる。

●8~11世紀にアルコールを禁止するイスラム教徒ムーア人の占領により、空白期。

●12世紀にスペインから独立、ポルトガル固有のワインを造りあげている。

●夏は高温で、昼と夜の温度差が激しく良質の果実が得られ、雨も多いため、地域によっては棚式栽培を行っているところもある。


【主なブドウ品種】 P307

◎ポルトガルのブドウ品種は、教本P307に一覧がありますが、他国では当り前の、いわゆる「国際品種」といったものがほとんどありません。
大半が固有の品種で、なかなか覚えにくいですが、以下の品種は白ブドウか黒ブドウかの区別はつくようにしましょう。

[白ブドウ]

Sercial セルシアル、 Verdelho ヴェルデーリョ、 Boal ボアル、 Malvasia マルヴァジア ・・・マデイラに使われる白品種

Pederna ペデルナン(Vinho Verde 地方)、 Maria Gomes マリア・ゴメス(Bairrada)、 Encruzado エンクルザード(Dao)

[黒ぶどう]

Tinta Roriz ティンタ・ロリス Aragonez アラゴネス = Tempranillo テンプラニーリョ(スペイン) ・・・※このシノニムは過去何回も出題されています。

Touriga Nacional トゥリガ・ナショナル(Dao)、 Baga バガ(Bairrada)

Tinta Negra Mole ティンタ・ネグラ・モーレ ・・・マデイラに使われる黒品種 


【ワイン法と品質分類】 P308

◎ポルトガルもEUのワイン法改正に伴い、これまでの4階層から以下のとおり変更されています。

● D.O.P. = 原産地名称保護 ・・・「D.O.C.」とラベル表記も可能

● I.G.P. = 地理的表示保護 ・・・「Vinho Regional」とラベル表記も可能

○ Vinho ・・・ブドウ品種名/収穫年の表示のあるものとないもの


【ワインの産地と特徴】 P308~313

[ミーニョ地方]

●D.O.P. Vinho Verde ヴィーニョ・ヴェルデ

○ポルトガルの北部を流れるミーニョ川一帯に広がるブドウ栽培地区。全国の14%ほどを占める広い地域で、D.O.P.の中で生産量も最も多い。ヴィーニョ・ヴェルデとは「グリーンのワイン」という意味。酸が高めでわずかに炭酸を含み、若々しいフレッシュな軽い風味が特徴の白ワイン。

○ブドウ品種は、ペデルナン(アリント)、ロウレイロ、トラジャドゥラ、アザル ・・・酸の豊かな軽口の白ワイン。  アルバリーニョ ・・・こくのある辛口白ワイン。


[ドウロ、ポルト地方]

●D.O.P. ポルト

1756年に世界で初めての原産地管理法を導入した地域 ・・・首相ポンバル侯爵

○ドウロ川の下流から上流に向かって、バイショ・コルゴシマ・コルゴドウロ・スーペリオールの3つに区別。このうちシマ・コルゴが最も高品質なブドウを産する
最も上流に位置するのがドウロ・スペリオール

○ブドウ畑は「カダストロ」と呼ばれる特有の格付け ・・・最高ランクのAから下級ランクのFまで6段階

○求める残糖度に至った時点で、発酵中の液を抜き、それに77%のグレープアルコールを添加し、発酵を止める。

○甘さの段階は、エクストラ・ドライ(40g/ℓ以下)からヴェリー・ドライ(130g/ℓ以上)まで5段階

○アルコール度数は19度~22度までに限定され、「ライト・ドライ・ホワイト・ポート」だけ例外的に最低16.5度まで認められる。

○黒ブドウを原料にした「レッド・ポート」と、白ブドウを原料にした「ホワイト・ポート」の二種類に大別。レッド・ポートはさらに「ルビータイプ」と「トウニータイプ」の二種類に分類。


[ルビータイプ]

○ルビータイプ:平均3年間樽熟成後に瓶詰めされる若いタイプのポートワイン。

Vintage Port ヴィンテージ・ポートその年の作柄が特に優れたブドウから造られ、収穫から2年目の7月から3年目の6月まで濾過せずに瓶詰めされる。デカンタージュ必要

Late Bottled Vintage Port レイト・ボトルド・ヴィンテージ・ポートヴィンテージに続く作柄のブドウを原料とし、瓶詰めは4年目の7月から6年目の年末までに行う。収穫年と瓶詰年の表示が必要


[トウニータイプ]

○小さい樽で熟成させるなどして酸化が進み、ワインが黄褐色に色が変わったことから、Tawny=黄褐色 と呼ばれる。

熟成年数表記トウニー・ポート10年、20年、30年、40年ものがある⇒この年数は平均を表す。樽熟年数の表示とともに瓶詰め時も記載。濾過してから瓶詰めするためデカンタージュは不要

Colheita コリェイタ収穫年表示のポートで、瓶詰めは7年後から行い、収穫年とともに瓶詰めの年も表示


[ホワイトタイプ]

Light Dry White Port ライト・ドライ・ホワイト・ポート:白ブドウ原料、最低アルコール度数16.5度以上にした比較的辛口タイプ


[ベイラス地方]

●D.O.P. バイラーダ(Bairrada)

○ポルト市の南方、生産量の83.6%赤ワイン、主要品種でタンニンの強い Baga バガ 種からしっかりとした力強いワイン。白は Maria Gomes マリアゴメス種などから若くて軽くフルーティなワイン。瓶内二次醗酵のスパークリングワインも多く造られる。

●D.O.P. ダン(Dao)

○生産量の8割以上が赤ワイン、赤の主要品種は Touriga Nacional トウリガ・ナショナル、白は Bical ビカル、Malvasia マルヴァジア、Encruzado エンクルザード種


[マデイラ島]

●マデイラ (Madeira)

○リスボンから南西に1000kmの大西洋上、エンリケ航海王によって開発されたマデイラ島で生産される酒精強化ワイン。

○18世紀になってから酒精強化が始まる。温めて熟成させる方法が最大の特徴。

火山岩土壌に由来する高い酸を有する。


<推奨6品種>

[Sercial セルシアル]:比較的冷涼な気候の地域で栽培される白ブドウ品種。辛口タイプで芳香のあるワイン。

[Verdelho ヴェルデーリョ]:涼しい北部地域で栽培される白ブドウ品種。中辛口タイプで味わい豊かなワイン。

[Boal ボアル]:暖かい南部地域で栽培される白ブドウ品種。中甘口タイプで酸味と甘さのバランスの良いワイン。

[Malvasia マルヴァジア(英名 malmsey)]:海岸線沿いの暑い地域で栽培される白ブドウ品種。甘口タイプで濃縮感のあるリッチな味わい。

[Tinta Negra Mole ティンタ・ネグラ・モーレ]:島のほとんどの地域で栽培され、収穫量も全体の80%近くと最も多い黒ブドウ品種。辛口から甘口まで幅広い味わい。

[Terrantez テランテス]:生産量が極めて少ない白ブドウ品種。非常に繊細

○添加されるグレープスピリッツのアルコール度数は96度、出来上がるワインの度数は17度~22度に限定。


<加熱熟成法>

[Canteiro カンテイロ]:太陽熱を利用した天然の加熱熟成法。平均30℃に近い温度の倉庫に樽が並べられ、、長い年月をかけて熟成。 ・・・ヴィンテージワインや、10年、15年など熟成期間が表記されるワイン。

[Estufa エストファ]:人工的な加熱装置を使用、35℃~50℃の温度で最低3ヶ月間加熱 ・・・3年熟成などのスタンダードワイン。

○「Cuba クーバ」と呼ばれる大きな木樽で熟成、3年以上の樽熟成義務。熟成年数に応じ、Reservaは5年、Special Reservaは10年、Extra Reservaは15年というクラスがある。

○品種名表示のマデイラは、表示品種が85%以上使用されなければならない。

単一品種・単一収穫年表記の「ヴィンテージワイン」は、「Frasqueira フラスケイラ」又は「Garrafeira ガラフェイラ」と呼ばれ、最低20年間の樽熟成が必要とされ、表示される品種を100%使用しなければならない。


以上で「ポルトガル」の重要ポイントは終了。

一次筆記試験までいよいよあと25日となりました。

連日の猛暑で、仕事をしながらの試験勉強は実に過酷ではありますが、苦しいのは皆一緒です。

寝苦しい日が続きますが、先ずは十分な睡眠時間を確保し、体調維持に努めましょう。

次回は個人的に大好きな「ドイツ」の重要ポイントを予定しております
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