「虎の穴」へようこそ!全国大会決勝出場を目標に、日々修行中のワインアドバイザーの日記です。
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二次試験テイスティングコメント「香り」について
2014-08-30 Sat 23:11
前回に続き、今回は二次テイスティング試験のコメントのうち「香り」の検証をおこないます。

試験やコンクールといった、時間制限があり、かつ大きなプレッシャーがかかる場面では、香りのアタックの段階でほぼ品種を特定し、その品種特性に沿ったコメントを選んでいくというのも、一つのテクニックになります。

私も昨年のワインアドバイザー全国選手権大会の予選においては、この方法で対応しました。
なにしろ呼称資格試験のマークシート方式と違い、すべてのコメントを手書きで記入しなければならないので、とにかく時間がないのです^^;

二次試験間際では、過去の正解一覧からその品種に多く正解とされているコメントを暗記し、それを当てはめていく練習をするのも必要になるでしょうが、普段の訓練ではやはりテイスティングのフォームに沿って、一つ一つの項目を丹念に順を追って“分析”していく訓練を重ねていく必要があると思います。


【香り】

●○豊かさ(赤白共通): 控えめ  しっかりと感じられる  力強い

〔解説〕:最初に鼻に近づけたときの香りの第一印象の強さを表す用語です。
赤も白も一般的に熟度の高いワインは果実味が先に立つため、「しっかりと感じられる」が正解の74%(白)~92%(赤)を占めます。
特に赤は選んだ方が無難なコメントといえるでしょう。
冷涼産地と思われる淡い色調のワインで、はっきりと香りのインパクトが感じられない場合は「控えめ」を選択したほうがよいと思います。


●○特徴(赤白共通)

〔解説〕:語群の中から当てはまると思うものを、指定された数だけ選んでマークしてください。
注意しなければならないのは、個々のワインによって指定の数が違い、その数以上にマークしてしまった場合、その項目は零点になってしまいますので気を付けてください。

傾向としてクリーンでシンプルな造り方の若いワインは最も指定数が少なく、木樽の香りがあるワイン、熟成が進んだワインになるにつれて指定数が多くなる傾向にありますので、回答指定数から逆にワインのタイプを判断することに利用できます。
赤ワインで指定数が10個前後の場合、熟成が進んだ複雑性のあるワインと判断することが出来、品種や産地もある程度絞り込むことが出来るわけです(スペイン、リオハ=テンプラニーリョやイタリア、ピエモンテ州のバローロ=ネッビオーロなど)。

香りの特徴を掴む訓練は必ず第一アロマ:(品種特性香)からはじめ、次に第二アロマ:(発酵由来の香り)、第三アロマ(ブーケ):(樽熟・瓶熟から生じる香り)の順を追ってコメントする癖を最初からつけてください。

例えば、最初にバーンと樽香(第三アロマ)を感じると「あ、ラッキー、シャルドネ!」と短絡的思考になってしまいがちですが、第一アロマからの観察が疎かになってしまい、一般呼称試験受験レベルの受験テクニックとしてはそれでもよいのでしょうが、その後の自身の成長には有害無益となってしまいます。
一般呼称資格段階では「シャルドネ」でいいのでしょうが、ボルドーのソーヴィニヨン・ブラン(セミヨンブレンド)も樽熟成するし、世界を見渡せば樽熟成する白品種なんて沢山あるわけですから・・・。

色調の淡い、冷涼産地と推測される白ワインの場合、果実では「グレープフルーツ」、「リンゴ」、花では「スイカズラ」、「アカシア」などの正解出現頻度が高く、樽を効かせたシャルドネの場合は「バター」、「ヴァニラ」、「炒ったアーモンド」、「焼いたパン」の出現率が高くなります。

第一アロマ・第二アロマに関する果実香や花の香りは、赤・白ともにワインの色合いとの相関性が強く、ある程度その色から判断することができます。
日本ソムリエ協会技術研究部長の石田ソムリエや関東支部長の中本ソムリエは、「白ワインの場合は、『(青)リンゴ』を基準とし、それより冷涼であれば『レモン』や『グレープフルーツ』のような柑橘系果実、温暖になっていくにつれ『洋ナシ』→『花梨』→『桃』→『アプリコット』→『パイナップル』とトロピカルフルーツのような特徴が表れる」と機関誌や協会のビデオの中で度々仰られております。

また、その品種特有のコメントとして「ペトロール(2014年度のシニアから出現)」、「菩提樹」=リースリング、「ライチ」=ゲヴュルツトラミネル、「丁子」=甲州、「ピーマン」=カベルネ・フランなどがありますが、これははっきりとその品種に間違いないと自信があるときに選びましょう。

また明るいルビーや赤を基調とする赤ワインの場合は(主にピノ・ノワールやガメイ)、「イチゴ」、「ラズベリー」、「すみれ」などの正解が多く、色調の濃い凝縮感を感じさせる赤ワインの場合は、「ブルーベリー」、「ブラックチェリー」、「ブラックベリー」など“黒”を連想させる果実の出現率が高くなります。

さらに熟成感のある赤ワインの場合は、「干しプラム」、「乾燥イチジク」、「ドライハーブ」、「腐葉土」、「なめし皮」など“枯れた”イメージの用語を選択したほうがよいでしょう。
この他、赤ワインでは「樹脂」、「甘草」、「血液」なども出現頻度の高い用語になります。

赤白ともに、品種特性から選ばれるその品種特有の用語もありますので、詳しくは正解一覧を熟読してください。


●○香りの印象(赤白共通):若々しい  落ち着いた(控えめな)  開いている  クローズしている  還元状態   熟成感が現われている   酸化熟成の段階にある  酸化している  第一アロマが強い  第二アロマが強い  ニュートラル  木樽からのニュアンス   健全ではない

〔解説〕:香りから読み取れる情報を表す用語で、複数の用語を選択します。
若々しい」と「熟成感が現れている」、「酸化熟成の段階にある」、「酸化している」の4つの用語は、ワインの熟成度合いを表現します。赤白ともに、香りに表れる熟成のニュアンスに関連付けて適切と思われる用語を一つ選んでください。

落ち着いた(控えめな)」は具体的にどのような香りの状態を指しているかよく分かりません。白ワインの場合は、リースリングや甲州の正解として正解率の高い用語となっているため、リースリングや甲州だと自信を持って判定される場合は選んでもよいと思われます。
赤ワインの場合は、その年度によってバラつきの差が激しく、一貫していません。

「開いている」と「クローズしている」という用語は、明らかに香りのヴォリュームに関わる用語です。香りの豊かさの項目で、「しっかりと感じられる」または「力強い」を選んだ場合は、「開いている」を選んでください(白は6割、赤は8割のワインが該当します)。
「クローズしている」という用語は、長期熟成型の高級ワインが、瓶熟成の初期段階で、香りのヴォリュームが一時的に落ち込む様子を指しています。このようなケースに該当すると思われる場合のみ選択してください(とはいっても、これはかなり経験値を積まないと分からないレベルの用語だと思いますが)。
還元状態」は、ワインに硫化水素(硫黄のような匂い、玉子の腐ったような匂い)などの還元臭が感じられるときに選択する用語です(これもある程度経験値を積まないと分からないと思います)。

第一アロマが強い」は、ぶどう由来の果実や花、スパイスなどの香りが強いワイン、若々しさが顕著なワインの正解率の高い用語です。
第二アロマが強い」は、低温発酵によるエステル香(吟醸香)、マセラシオン・カルボニック法によるバナナのような香り(品種としてはガメイに多い)、マロラクティック発酵に由来するバター香(ブルゴーニュのシャルドネが代表)などが顕著に感じられるときに使います。

ニュートラル」は、品種特有の香を持たない白のシャルドネに多く正解とされる用語となりますので、自信をもってシャルドネと答えられる場合は選択してもよいと思われます。

木樽からのニュアンス」は、白ワインの場合は樽熟成したと思われるシャルドネと確信があれば選ぶべき用語となります。
赤ワインの場合は約9割の正解率となっているため、ガメイやカベルネ・フランのフレッシュ&フルーティなタイプと思われる以外は選んだ方がよいでしょう。


「香り」の検証は以上になります。

次回は「味わい」から「評価」についての検証を予定しています。
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