「虎の穴」へようこそ!全国大会決勝出場を目標に、日々修行中のワインアドバイザーの日記です。
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かがり火にて~アルザスワイン怒涛の11種飲み比べの巻PART2
2014-02-22 Sat 02:23
前回に続き、かがり火でのアルザスワイン11種類ハシゴの後半戦になります。

      ビュルランベルグ2004①

      ビュルランベルグ2004②

⑥ 2004 Burlenberg / Dom.Marcel Deiss ビュルランベルグ/ドメーヌ・マルセル・ダイス

ここでついにアルザスのスーパースター、マルセル・ダイス登場となりました。
アルザスワインはかつて、ラベルに記載する情報として、畑名が品種名よりも大きく書かれる事は認められていなかったのを、「アルザスは多種多様な土壌が魅力であり、それが個性なのに、それではテロワールよりも品種のワインとなってしまう。」と、働きかけ、ついに法律まで変えさせたことで有名です。

今日初めての赤ワインですが、混植でPinot Noir 95%前後、あとはPinot Blanc、Pinot Beurot、Pinot Gris などが残りの5%前後とのこと。
延命師匠をもってして、「こいつ、すげぇ!しかもAlsace で赤ワインて!じゃあこの人の白ワインはどんだけすごいねん!」と衝撃を受けたとのたまうだけあって、たしかに“すげぇ~”インパクトのあるピノ・ノワール。
これは美味しいというよりは、自己主張のはっきりとした尖がった赤ワイン。ピノ・ノワールの聖地ブルゴーニュでもなく、新世界のオレゴン、ヤラヴァレー、セントラルオタゴでもなく、とても土っぽくスモーキーな個性のはっきりとしたピノ・ノワール。
延命師匠曰く「この子はさすがピノ・ノワールだけあって、アルザス出身でも気まぐれです。(中略)20年前後熟成させないと本領発揮しないと思います。今宵2014年に飲むこの2004年のボトルを飲めば皆様も『確かに早い、まだ硬い』とご理解いただけると思います。15年~20年熟成させた時にはじめて溶岩によって焼き払われ、硬質化した粘土石灰土壌のニュアンスが感じ取れるのではないかと。」


      クロ・サン・チュルバン ピノ・グリ2010

⑦ 2010 Pinot Gris Clos Saint Urbain / Dom.Zind Humbrecht クロ・サン・チュルバン ピノ・グリ/ドメーヌ・ツィント・ウンブレヒト

フランス人初のマスター・オブ・ワインを取得した天才ツィント・ウンブレヒトが「フランス唯一無二の溶岩土壌(!!)で造る『アルザスのモンラッシェ』(!)こと、『Clos Ste-Urbain Pinot Gris クロ・サン・チュルバン ピノ・グリ』」
「アルザス最南端にして完全な南向き斜面」にある畑で育てられたピノ・グリで造られているだけあって、フランスでも
北の産地であるにも係わらず、その色調は南の温暖産地を思わせるゴールドイエロー。熟した洋梨や黄桃、パイナップルといったトロピカルフルーツのような甘い香り。木樽とは違う、溶岩性土壌由来のスモーキーフレーヴァーが、只者ではない複雑性を与えています。
『アルザスのモンラッシェ』という注釈は伊達ではなく、たしかに「ドイツでもイタリアでもカリフォルニアでも追いつけない、アルザス最高峰ピノ・グリの魅力」を堪能させていただきました。


      リースリング クロ・サン・チューヌ2007①

      リースリング クロ・サン・チューヌ2007②

⑧ 2007 Reisling Clos Ste Hune / Trimbach クロ・サン・チューヌ/トリンバック

⑦番以降、横綱白鵬級の最高峰ワインが続きます
「どんな分野でも最高品質を知らなければ、本物を分別できる基準が出来ないからです。」という延命師匠の配慮からです。
現代のワインは、たとえボルドーの上級格付けワインであっても消費者ニーズに合わせて(悪く言えば消費者に“媚びた”)、果実味豊かで早飲みできるタイプが大勢を占めてきておりますが、これはそんな“媚”とは無縁の産地と造り手の“矜持”を感じさせる、“飲み手を試す”偉大なワイン。
リースリングという品種は一般的にはとても優しい品種で、私も普段仕事で疲れているときに癒されているワインなのですが、これはおそらくワイン初心者の方が飲んでも美味しいとは感じない、硬質のワインであります。
「Clos Ste Hyne は、トリンバックというネゴシアンを兼ねるメゾンの中においても孤高の存在の畑で、アルザスで一番硬いワインであるので、何度飲んでも分かりづらく、『偉大なワインは熟成が本当に必要なんだなぁ。』と当たり前の事に立ち返ります。ボトルそのもの、液体そのものに、あのオーラというか、神秘性があり、風味、飲み口、余韻に霊妙なものを感じさせる存在感はやはり別格ですね。液体が意思を持っているような、飲み手を試してくるような霊的エネルギーを持っているので、飲み手もそれなりの覚悟というか、飲み手としてのレベルを要求してくるので、ただ同じ飲む行為でも、テイスターによって『どこまで感じ取れるか…?』感じ方、捉え方がそれぞれ違うと思います。」(中略)
「私も数回飲んだうち、全容というか、心の奥底を覗かせてもらったのはたった一度だけです。5年位前に1989年を飲んだのですが、それは開いていました(単純に熟成してからです。笑)」と延命師匠に言わしめるワインなので、この日飲んだこのヴィンテージのボトルも、本当の意味で理解したとは言えないのでしょう。
今度その熟成を遂げた本当の姿を観ることが出来るのはいつのことになるのでしょうか…。


      マンブール2009①

      マンブール2009②

⑨ 2009 Mambourg / Dom.Marcel Daiss マンブール/ドメーヌ・マルセル・ダイス

マルセル・ダイス最高峰の一つ、『Manbourg』マンブール。ぶどう品種は Pinot Gris、Pinot Noir、Pinot Meunier、Pinot Blanc、Pinot Beurot。「黒ブドウは急斜面の真南で熟度が高くなるので、タンニンがまろやかでシルキーになり、そこにグラマラスなPinot Grisや、Pinot Blancなどの白ブドウと融和させるので、圧倒的なスケール感の中に、ピノ・ノワール等、黒ブドウの絶妙な複雑味を感じる事ができます。」というレジメの説明どおり、このワインも⑦のクロ・サン・チュルバン同様、熟れたトロピカルフルーツのような濃密な甘いフレーヴァーと、トロミのある濃厚な酒質を感じます。
「この手の偉大なアルザスを飲むと『あぁ私はブルゴーニュワインこそ全てと思っていた…。どちらが優れているか?という問題ではなく、私の知らない未知の世界はまだまだあるのね。』と、ブルゴーニュ部屋の引きこもり人生から開放されます。」という延命師匠の言葉どおり、ワインの世界の奥の深さを思い知らされる“深遠なる”ワイン。


      トカイ・ピノ・グリSGN1989①

      トカイ・ピノ・グリSGN1989②

⑩ 1989 Tokay Pinot Gris Selection de Grains Nobles / Gerard Schueller et Fils トカイ・ピノ・グリ セレクション・ド・グラン・ノーブル/ジェラール・シュレール・エ・フィス

25年前のSGNになるので、ラベルには今では法律上使用出来ない「Tokay」の文字があります。しかも、なんとマグナムボトル!
延命師匠曰く「(シュレールの)白はちょっと私には厳しすぎるかな?というワインが多いです。ナチュラルな事は美点でもあるのですが、鋭利すぎるというか、ドS過ぎて…。」ということですが、これは25年熟成させたピノ・グリのSGNなので、「鋭利な鋼の味わい」と「まろやか」さを「交差」させる目的でこの日出すことにしたものとか。
う~む、これはまたなんと表現したらよいのでしょうか…。完熟した果実のコンポートやアカシアの蜜などと言ってしまえば簡単ではありますが、こんなときに自分の語彙の乏しさを痛切に感じてしまいます。しかしこれはどんな単語を羅列しても、25年の歳月を経た熟成感は、言葉ではその複雑さを表現することは難しいワインでしょう。
ただ一言で言えば「至福のワイン」。
以前、ロワールのワイン会で長期熟成のボーマールの1988カール・ド・ショームを試す機会がありましたが、これもまた入手が容易なボルドーやトカイの貴腐ワインとは違う、とても貴重な体験となりました。


      シュネンブルグ2009マルセル・ダイス

⑪ 2009 Schoenenbourg / Dom.Marcel Daiss シュネンブルグ/ドメーヌ・マルセル・ダイス

この日の“オオトリ”はマルセル・ダイスの最高峰三羽ガラス「Schoenenbourg」シュネンブルグ。
平均樹齢50年のReisling主体(80%)のワインで、残りはMuscat、Pinot Gris、Sylvaner、Chasselasの混植。
土壌中に硫黄分が多く含まれている事で有名な畑で、人によっては「不思議とワインにはマッチを擦ったような香りがかすかに感じられる」という方がいるらしいとのこと。
私にはこれも熟れた果実のコンポートのような濃厚な香りと、リースリング特有のペトロール香は感じられたものの、そこまでの違いは分かりませんでした。だがしかし、これも⑨の「Manbourg」同様、スケール感と奥行きの深さを感じさせる偉大なワインであることは分かりました。


      アルザスワイン前1種類0212

この日、試させていただいた素晴らしいアルザスワイン達…。

これだけのレアなワインを試すことが出来る機会は滅多にあるものではなく、特にダイスの三羽ガラスに関してはとても入手困難で、揃えるのにとてもご苦労されたとか。

短い時間ではありましたが、この日出されたワインのように濃密で深い経験を積むことが出来ました。

その機会を与えていただいた延命師匠に感謝感謝であります。
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